2004年09月01日(水) 12:44
夏のローカル開催も大詰め、オリンピックも終わって、ようやく平常に戻っていくような心境です。 先週は新潟でシンボリルドルフメモリアルのファン感謝デーでした。
この最強馬の辿った蹄跡を見ると、真に強い馬の戦い方が甦って来ます。新潟デビューというスタートから、ひとつひとつ皇帝への階段を上っていきました。それは、目先にとらわれず、高い目標に向かっていく、強い馬の理想的な戦い方でした。
それをこなせたのは、柔軟性のある馬体と精神であったと言われます。
毎年、夏から始まって秋へと移っていく2歳戦の中から、いち早く来春のクラシック候補をと捜すのですが、こんなに早くからつかめる筈はありません。それでも、ひとつステークスを勝てば、その時点で有力馬の一頭としなければならないのです。勝ち抜き戦という要素も競馬にはあるからです。
まだまだ遠い先のことですが、若駒のレースをこんな風に分けて考えてみたらどうでしょう。ひとつは、暮れのチャンピオンレースの2つのG1戦を牡牝の区切りとし、あくまでも、そこを照準とする戦いをひとつのグループにすることと、次の段階が、皐月賞と桜花賞戦線です。
通常、ここまでの見通しは、暮れの段階で立てる事ができます。普通の年ならば、そんなに大きなぶれはないので、目標をしっかり立てておけば、まるではずれということはないのです。
しかし、オークスからダービーとなると、年が完全に明けてからでないと判然とはしないのではないでしょうか。ここまで来ると、各トライアルの意味が大きくなってくるからです。例えば、ここ3年の青葉賞をふり返ればはっきりします。
こんな風に、マクロ的に若駒のレースを眺めていれば、面白さ倍増です。如何ですか。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。