蛯名騎手のダービー制覇の機は十分すぎるほど熟している
サトノダイヤモンド、
リオンディーズ、
マカヒキが人気を3分したため、重要なステップ=共同通信杯の勝ち馬ながら、大きく人気を落とす形になった
ディーマジェスティ(父ディープインパクト)が鮮やかに逆襲してみせた。
3強とされた人気の3頭も決して評価の下がるようなレースをしたわけではないから、今年の牡馬クラシックは皐月賞を終えた時点で、少なくとも上位4頭が最有力グループを形成し、これにスマートオーディン、皐月賞4着の
エアスピネルを加え、さらに直前に新星が加わってくることを期待すると、上位数頭が大きく支持を分け合う「日本ダービー」になるはずである。3強より、4強、5強の方がはるかに見応えのある充実のクラシックであり、皐月賞がレースレコードで決着したくらいだから、全体レベルは期待通り高い。
2歳11月に
マウントロブソンを降して東京2000mの未勝利戦を勝ったディーマジェスティは、ホープフルSを取り消したので、共同通信杯は6番人気。そのあと馬体の成長を待ってまた間隔を空けたから、皐月賞は8番人気。高い評価を受けにくい伏兵の立場をつづけてきたが、追い通しで馬込みを抜け出た共同通信杯は底力の勝利であり、東京芝は【2-0-0-0】。
コースにも最外枠にも死角のあった皐月賞で後方からロングスパートを決め、3強とされたグループをねじ伏せるように差し切り勝ち。成長をうながしつつ素晴らしい状態に仕上げた二ノ宮敬宇調教師の手腕は見事である。ディーマジェスティは・・・
バックナンバーを見る
このコラムをお気に入り登録する
このコラムをお気に入り登録する
お気に入り登録済み
お気に入りコラム登録完了
柏木集保「重賞レース回顧」をお気に入り登録しました。
戻る
※コラム公開をいち早くお知らせします。
※マイページ、メール、プッシュに対応。
-
柏木集保
-
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。