とても意義のある“日高生産育成馬”ディーマジェスティの皐月賞制覇(村本浩平)

2016年04月26日(火) 18:00 31


◆期待の意味も込めて、指名しておくべきではないだろうか

 今年の牡馬、牝馬それぞれのクラシックレース一冠目が終わった。桜花賞を制したのは千歳・社台ファームの生産、育成馬であるジュエラー(牝3、藤岡)。皐月賞を制したのは新ひだか・服部牧場が生産、日高・ファンタスト木村牧場で育成が行われたディーマジェスティ(牡3、二ノ宮)だった。

 生産牧場となった服部牧場としては、実に20年ぶりとなるGI制覇。その20年前のGIレースもまた、皐月賞(イシノサンデー)だった。一方、ファンタスト木村牧場にとっては、2010年の宝塚記念(ナカヤマフェスタ)以来のGI制覇となったが、クラシックレースは初めてとなる。

 ディーマジェスティ、ナカヤマフェスタ共に二ノ宮厩舎の管理馬。その2頭の先輩で、現役時にはジャパンカップなどGIを3勝。日本調教馬としては初めて凱旋門賞で連対(2着)を果たしたエルコンドルパサーもまた、ファンタスト木村牧場の育成馬である。

 今年のクラシックは桜花賞、皐月賞共に、社台グループの生産、育成馬が数多く出走している。その中では数少ないと存在となった日高地区の生産馬で、なおかつ日高地区の育成牧場で鍛えられたディーマジェスティがクラシックを制したことは、生産界にはとても意義のあることだと言える。

 現在の社台グループの隆盛は、優秀な繁殖を揃えて、その繁殖にディープインパクトといったトップサイアーを配合。母胎、当歳、イヤリングと情報を共有しながら一貫性のある管理を行った上で、トップサイアー産駒の特徴を良く掴んでいるスタッフがいる育成厩舎へと移動。入厩の前にはノーザンファームしがらき、ノーザンファーム天栄、山元トレーニングセンターといった牧場でも、より入厩に属した管理が行われることだろう。

 一方、日高地区の生産馬たちは・・・

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