ヴィクトリアマイルで見つけた穴馬

2016年05月14日(土) 12:00 36


この馬からのワイド流しというのはいかがですか?

 NHKマイルCの穴馬探し。狙いを付けたブランボヌールはソコソコ頑張ってくれました。またしても馬体重がマイナスだったので、「増えたら買い」と決めていた私は勝負を控えましたが、それでも敢然と馬券を買ってハズしちゃった方はいらっしゃいますか?エッ、いらっしゃる。それはお気の毒でした。どうかお許しのほどを。

 まぁ、そう簡単には当たらないのが私のデータ作戦。いつかヒットすることを祈りながら、ヴィクトリアマイルでも穴馬を見つけようと思います。

 今年が11回目のレースなので、過去のデータはちょうど10回分が蓄積されたわけです。その10回の中で、10番人気以下で3着以内に来た馬は7頭いました。率にすると23.3%ですから、4頭に1頭に満たない割合。荒れまくっているとまでは言えないレースでしょう。ただし、その7頭には、大ざっぱに言って2つのタイプがあるようです。

 まず1つは、2~3歳時に牝馬限定G1で好走した経験がありながら、前2走の中に2ケタ着順の敗戦があって人気を落としている、という馬。07年1着のコイウタ(12番人気)、13年2着のホエールキャプチャ(12番人気)、14年1着のヴィルシーナ(11番人気)がこのタイプです。

 もう1つは、上記と正反対に、2~3歳時のG1出走経験はないものの、前走の牝馬重賞で好走して弾みをつけた馬です。09年2着のブラボーデイジー(11番人気)、10年3着のニシノブルームーン(11番人気)、去年2着のケイアイエレガント(12番人気)と3着のミナレット(18番人気)がこれ。この4頭のうち、ブラボーデイジーは福島牝馬S、ニシノブルームーンは中山牝馬Sを勝っています。

 このデータ、ちょっと注目しておいたほうがいいと思います。1400メートルや1600メートルの牝馬重賞じゃなくて、小回りコースとはいえ、1800メートルのレースを勝った馬ということです。そういう馬が人気になっていなければ、逆に要注意かもしれませんよ。

 さぁ、今年はこの2つのタイプに当てはまる馬がいるでしょうか?そうそう、これぞまさに後者のタイプ、っていう馬がいますよね。中山牝馬Sを勝ったシュンドルボンです。最終的なオッズがわからないのでとても微妙なのですが、10番人気以下だったらゾクゾクするくらいにハマっちゃいます。もともと東京は得意な馬で、牝馬G1に強いイメージがある吉田豊騎手の手綱ですからね。そんなことを書いているうちに、たとえ1ケタ人気でも買ってみたくなってきました。この馬からのワイド流しというのはいかがですか?

 あとは、まず間違いなく1ケタ人気にはならないであろうレッドリヴェールとメイショウマンボ。レッドリヴェールは去年のこのレースで4着、メイショウマンボはおととしの2着馬。アッと驚く復活があったら、高配当必至です。もちろん、“取らぬタヌキのナントカ”というのは承知の上ですけどね!

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矢野吉彦

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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