早めに好位につけて、早めにスパート/日本海S

2016年08月19日(金) 18:00


平坦コースに対する適性は高いはず

 後半の芝のレースになると本来のミルコになって快走するデムーロ騎手は、ここまで新潟6日間で芝のレースは【10-5-0-14】。勝率.345。連対率.517。素晴らしい成績を残している。きょうはメインのほか、芝の新馬戦2鞍など芝のレースに5鞍騎乗するから、期待できるはずである。

 そのM.デムーロ騎手、もともとは芝もダートも問わないはずだが、新潟6日間のダート成績【0-0-0-12】という極端な成績を残している。固め勝ちしたと思えば、再三の出遅れがつづくときがあるなど、買う側がうまくリズムを把握しないとちょっと難しい一面があるジョッキーである。

 先週の関屋記念のロサギガンティア(2番人気)は、前半1000m通過57秒1の厳しいペースを先行して5着に沈んだが、上がりの速くなること必至の新潟芝では、M.デムーロ騎手はほとんどのレースで前半は先行する。

 ここは内回り2200m。人気のヴォルシェーブ(父ネオユニヴァース)は、上のリルダヴァルと同じでちょっと鋭くない死角を持つが、スローはみえている。デムーロ騎手がここまでと同じように早めに好位につけて、早めにスパートするとみて中心に期待したい。

 菊花賞の3000mを別にすると、芝の1800〜2400mは11戦【4-3-1-3】。着外3回も、「5、6、5」着なので、まず凡走したことはない。16ヶ月ぶりの前回2着だから、反動が心配だったが、十分に承知の陣営は適鞍を待って入念に乗り込んできた。反動の出る危険は少ないはずである。

 母ヴェイルオブアヴァロン(父サンダーガルチ。米国産)は、ディープインパクトの半姉。英、米、仏で走って19戦【7-4-3-5】の星があり、おそらくウインドインハーヘア産駒の中ではタフで、平坦コースに対する適性は高いはずである。ヴォルシェーブの左回りの芝【2-2-0-0】は強気になれる。

 好調トルークマクト、ひとたたきしたシホウが強敵だが、上がりが速くなりそうなので、一族の代表馬ディープインパクト産駒のサトノフェアリーハッピーモーメントはぜひ相手に入れておきたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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