2005年01月05日(水) 12:51
平成17年がスタート、早くもシンザン記念です。そんなに急いでいるのでもないのに、競馬のサイクルは、めまぐるしく時を刻んでいます。ゼンノロブロイの秋三冠制覇の快挙から一転、全てが新しくなったような錯覚にとらわれ、さあ、ここからだの思いが込み上げてくるから、考えてみれば不思議です。
こうした新春の風の中、色褪せない言葉があります。おめでとうございますと、毎年言い続けているのに、このおめでとうだけは、言い古されることはありません。それは、同じ人間に一度だけしか使われないからなのでしょう。おめでとうございます、と何度言っているのでしょう。そして、何度言っても新鮮です。これがあるから、心新たになれているようです。そして、ここしばらくは言い続けていくのです。
新しい年の競馬は、変化がないようでも、確実に新しい方向に進んでいきます。いくつかの改革がある中で、注目すべき点が多々出てきました。
その中で特に関心があるのが、国際化の問題です。春秋の天皇賞が外国調教馬に開放され、これから遠征馬があるかもしれません。
何故天皇賞なのかですが、これは、ステップレースがすでに開放されているからで、さして不思議でもないと考えていいでしょう。
ですが、問題は果たして遠征馬がいるかどうかです。この点については、日本全体の競馬の評価がどうなのかに関連してくるでしょう。少しずつ国際化の流れに沿って動いてきてはいますが、正直、昨年のジャパンCの顔ぶれを見ると、まだ物足りません。部分部分の開放では、なかなか評価を得るところまではいかないのです。やがて有馬記念も解放され、全体に国際化が浸透したとき、成果がはっきりしてくるでしょう。そうなったときのことを目標に、今、少しずつ動き出していると見るべきでしょう。息長く、見つめていく事柄で、すこしずつ準備をするときです。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。