2頭の若駒に注目

2005年01月12日(水) 11:17

 新春4日間の競馬もあっという間に終わりました。目に飛び込んでくるのは、それぞれの重賞レース。振り返りも慎重になる中、この時期だからこそ注目しなければならないものがあります。

 今、能力全開はあり得ず、3歳馬は少しずつ目標を定めて力をつけていく時で、2勝目を目指す3歳戦の中に、将来のスターを見つけることに力を注ぐべきでしょう。また、そういう馬こそ、一頭一頭丁寧に記憶するときです。

 4日間の中では、2頭の若駒に注目することにしました。

 まず、シーザリオ。牡馬相手に寒竹賞を勝った牝馬で、2戦2勝。2000mを3番手から動いて、将来性ありと見られているアドマイヤフジを退けました。スタートが上手で、自ら動いていく積極性もあり、クビ差とはいえ完勝といえる内容でした。この世代で産駒が走っているスペシャルウィークを父に、母の父がサドラーズウェルズ、なめらかな先行力はいかにもオークス向きです。とにかく、いい雰囲気を持っていました。

 もう一頭が、シンメイレグルス。こちらは、ダート1800mの黒竹賞で4馬身差と、圧倒的な強さを見せました。この強さはA級と見込めるものでした。

 新馬を勝って、いきなり遠征してきた関西馬で、長距離輸送をこなし人気に応えた内容は立派です。後方からゆったりと進み、勝負どころで先団に取りつく脚が目につき、そこからずっと伸びてくる脚質は、将来重賞でも戦えるものを持っています。牡馬にしては中格の馬体で、まだ成長の余地を残しているように見えました。ブライアンズタイムの産駒で、これからもっと良くなってくる可能性を秘めています。

 今回は、牡馬のシンメイレグルスと牝馬のシーザリオをピックアップし、次走での戦い方に期待することにしています。

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長岡一也

ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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