2005年01月25日(火) 17:33
今、春のクラシックを目標にするための大事なレースが続いています。この段階でそのステージを約束されているものは少なく、一つでも勝って確実にしたいところです。
しかし、ただ勝てればいいというものではありません。
一戦一戦、積み重ねていく過程で、どれだけその馬のことを知り尽くしていけるか、来るべき大一番で納得のいく戦いをする準備もしているところです。これに加えて、その馬の心身の成長がどれだけあるかですから、その行方を占うのも並大抵ではありません。そこが面白いとも言えますが、とにかくこの春の自分の狙い馬を決めていく楽しみは格別です。
若駒Sを勝ったディープインパクトが大評判です。あの勝ち方なら、誰だって飛びつきます。新馬戦の2000mをはるかに上回る勝ちタイムの2分00秒8、2戦目でこれだけ走れば十分でしょう。さらに、そのレースぶり、最後方をゆったり追走し、直線だけで他馬を切って捨てた内容、サンデーサイレンス産駒で武豊騎手がよく見せるプレイで、あれができれば本人も納得でしょう。
ディープインパクトは、姉がレディブロンド、兄がブラックタイドで、ここから導き出せるものは、勝ち進む勢いで、これが今後どう進化していけるか、馬体の成長も含めて重要なポイントです。
京成杯、シンザン記念を終えたこの時点では、明け3歳牡馬の勢力図は、まだ暮れの朝日杯FSの領域から抜け出しているとは言えません。若駒Sのような2000mのOP特別組から出世していくケースは、これまでもよくありました。
そう考えると、クラシック戦線はまだ動き出したばかりで、ほんの序の口です。これからの2月戦線でどんな進展が見られるか、毎年のことながら、こうした繰り返しから大切なものが見えてくるのでしょう。
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。