2017年06月08日(木) 19:00
今週はウオッカの四番仔の話から。父がFrankel、母がウオッカという超に超がつくような良血馬が先週後半から栗東トレセンに在厩しています。角居厩舎の2歳馬の中では一番乗りですね。
この血統ですから、当然期待がかかるわけですが…。これまでの仔たちはどこか“重い”ところがありました。これまでの父親は3頭ともSea The Starsと重厚感のある血統でしたから、そうなるのが必然だったのでしょう。
しかし、今回はFrankelにかわったこともあってか、角居師曰く「これまでのウオッカの仔の中でいちばん走りが軽い」とのことでした。まだ入厩したてですから未知数な部分も多いようですが、日本の競馬により合っているタイプと解釈できそうなコメントですし、期待も膨らみますよね。
7日は自らの前脚と後脚をぶつけたそうですが、そういったエピソードからも体をしっかり使って走っている様子がうかがえます。個人的にはこれまでのウオッカの仔の中でいちばん期待できそうな予感がします!
このコラムではニュースで取り上げたものとは別のショットを載せておきますね。また、取材してきます!
さて、先週の安田記念ではサトノアラジンがやっとGIを勝ちました!
新馬を勝った時からダービーをはじめとしたGI制覇を課された馬でしたから…。ここまでホント長かったですね(涙)。陣営もあきらめることなく、じっくりアラジンを育ててきましたが、それがようやく実ったわけです。
アラジンは大型馬のわりに脚元が丈夫なんです。その一方で背中や腰に疲れが溜まりやすいという課題がありました。競走馬ですから、走る馬ほどどこかしら悪いところは抱えているもの。そういった中でアラジンの背腰の疲れは病状をランク付けするならば低いものかもしれません。でも、それもあってなかなか思うような走りができなかったのも事実です。
悲願のGI制覇を果たしたサトノアラジン(右)
それから、不利にもずいぶん泣かされました。期待度から仕方ないことですが、人気が先行していたのでレース中のマークもきつかった。そういう意味では「外枠、パンパンの良馬場、人気なく軽視された」(担当の山元助手)とアラジンが力を発揮しやすい要因が揃った今回こそがチャンスでした。
内でロゴタイプが抜け出たとき、外からアラジンが来てるのはわかっていたけれど、「あぁ、届かないかな…」と思いました。でも、そこからのアラジンは皆さん見てのとおり凄かったですね。あの大きな体を目一杯使ったダイナミックなフットワークで全馬まとめて差し切りました。ほんと、強かった〜。
サトノアラジンの次走はまだ決まっていませんが、個人的にはフランス・ドーヴィル競馬場で行われるジャック・ル・マロワ賞での走りを見てみたいです。このレースは直線コースなんですよね。直線コースなら他馬に進路を塞がれにくいので、アラジン向きです!昔、タイキシャトルが勝ったときに取材しましたが、スタンドからはスタート地点は肉眼で見えないほど遠かった記憶があります。アラジンはおとなしいのでどこへ行っても大丈夫。ダイヤモンドとノブレスの前にフランスの地で戦う姿、見てみたいです。
ちなみに、馬房でニンジンを食べているときは本当にうれしそうでした!競走馬の中には走ることが好きで仕方ないタイプの馬もいるのですが、アラジンはそういうタイプには見えず、どちらかというとインドア派のようです。なのに、弾けるときはあんなにダイナミック。そのギャップがたまらないんですよね〜。
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花岡貴子
デジタルレシピ研究家。パソコン教師→競馬評論家に転身→IT業界にも復帰。競馬予想は卒業したが、現在も栗東トレセンでニュースやコラム中心の取材を続けている。“ねぇさん”と呼ばれる世話焼きが高じ、AFPを取得しお金の相談も受ける毎日。公式ブログ「ねぇブロ」(http://ameblo.jp/takako-hanaoka/)
プロフィール
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