TUF杯

2005年07月01日(金) 12:38

 芝の整備法の進歩はすごい。かつてのように先週の芝を考えて今週の検討をしていると、キチッとプレスされて、一転してまた時計が速くなったりする。

 特に要注意は福島で、例えば今シリーズ。1週目には1200mで1分07秒5、500万条件でも1分07秒9が記録された。今年の芝は天候不順もあって、04年の超高速馬場ほど良くないのではないかと考えられていたが、いざ開幕すると、前半3ハロンを「32秒0」の日本レコード級のダッシュで飛ばした馬が、大バテしないほどだった。残っている。

 ところが2週目、多少のレベル差はあるとはいえ、1000万特別が1分09秒1、500万が1分09秒9。いきなり1〜1.5秒も時計が掛かり始め(日曜の後半)、差し=追い込み型が外を回って届く芝に急変した。

 今週は内ラチを2mずらしたBコースに変わる。内の2mがなくなっても、先週の日曜の後半と同じように1週目とは一変した力のいる芝だと思うと、実はキチッと整備されるから、少なくとも土曜日の午前中は、また時計が速くなったりする可能性が大きい。それが予報通りの雨が重なって数レースすると、TUF杯の頃にはやっぱり1分09秒前後の芝に変化したりする公算も大きい。

 推理の主な根拠を時計に求めたくなる1200mで、急変、激変がありそうだから、9R栗子特別の芝は目を皿のようにして見守るしかない。

 しかしTUF杯は、1週目のように1分07秒台の軽い決着ではないだろう。少なくとも1分08秒台と読めば、ダイワメンフィス、タイキバカラなど、ダートもOKのパワー兼備型、総合力で押す馬だろう。ハンデ戦でカネツテンビー、シベリアンメドウあたりのベテランの一発にも注意しておきたい。

 阪神10R、ラジオたんぱ賞を除外された3歳ゼンノトレヴィが大穴として狙える。ダートで2連勝だが、この馬本当は芝向きの可能性大だ。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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