ペルセウスS

2005年09月16日(金) 11:33

 もうよく知られるが、繁殖牝馬ミヤビサクラコ(89年生まれ、父ノーザンテースト)は実にさまざまなタイプを送るものだ。

 初仔のフリーウエイハート(父トニービン)はダートの短いところだけで6勝。2番目のキングオブサンデー(父サンデーサイレンス、豪へ遠征中)は、7〜9歳になって芝の短距離で開眼。3番目のウインマーベラス(父サンデーサイレンス)は、障害で立て続けに6勝するなど、計11勝。ロイヤルキャンサーは、芝の短距離型。日曜のローズSに出走するジョウノビクトリア(父サンデーサイレンス)は、どうやら2000m前後が良さそうな中距離型に育っている。

 そしてペルセウスSに出走する6歳ウインデュエル(父サンデーサイレンス)は、これまでダート[7-1-0-0]の迫力のスピード型だ。同じサンデーサイレンスを付けての全兄弟が、みんな少し異なった適性を示し、早熟なようにみせて、大ベテランになってまたスピードが甦ったりするから不思議。

 そのウインデュエルだが、今回は1年ぶりの出走。ただ、カッとなって行きたがる死角を持つくらいで、ポン駆け1、1、1着。また、ダートは7連勝で止まり、昨年のエルムSでパーソナルラッシュ(今年も59kgで連覇のGI級)に負けたが、あれは痛恨の敗戦。インでなだめているうちに、相手は3角からスパート。ゴール寸前は猛然と追い詰めたが、脚を余す形でとうとう負けてしまった。

 行きたがるのを道中なだめて進まなければならないから、ああいう負け方はやむを得ないだろうし、今回テン乗りの北村宏騎手も乗り方が難しいだろうが、能力は抜けている、

 昨年、休み明けの東京1600mを、1分35秒0の当時のレコード(現在はメイショウボーラーの1分34秒7)でぶっちぎっている。多少の死角はあっても、断然の能力を信頼する手だろう。まだまだ良くなりそうな素質のトーセンブライトと、今回はやけにデキがいいベテラン、シロキタゴッドランの2頭を本線としたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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