2019年04月23日(火) 18:00 25
最近、特に南関東の競馬場では長時間滞在して競馬場メシをゆっくり食うということもなかなかないのだが、4月最初の川崎開催ではさまざまに用事があり、1レース前から最終レースまで、という機会があった。
メインレースの前に少し時間ができたので、なにか新しいメニューはないかと競馬場内の店舗を物色。ありました。2号スタンド1階の、らーめん坊。店頭にあるウィンドウの食品サンプルメニューの中に、新たに写真のメニューが。
カレータンメン 800円。
おお!カレーで、タンメン。カレーラーメンに野菜がたっぷり入っただけではないのか。それにしても、『甘くない夏da辛!』というキャッチも気になる。迷わず、注文。
ちなみにぼくは、らーめん坊のタンメンが好きだ。タンメンといえば、お店によっては野菜もスープの中でくたくたに煮込まれたものと、強火で炒めた野菜あと乗せのタンメンとがある。たしかに野菜が煮込まれたスープもうまいと思うが、野菜は歯ごたえのある状態で味わいたい。らーめん坊のタンメンは、もちろん後者。中華鍋でジャジャッと炒められてシャキシャキだ。
カレータンメンという名称からも、メニューの写真からも、カレー味のスープのラーメンに、タンメンと同じようにシャキッと炒められた野菜がたっぷり乗ってくるであろうことは想像できる。
ほどなくして出てきたカレータンメンは、果たして、写真のとおりでもあり、想像どおりでもあった。
川崎競馬場「らーめん坊」に新登場のカレータンメン
レンゲでスープをすくって、ひと口。おお!これは新しい。
カレーラーメンとかカレーうどんといえば、こってりなのが相場だ。ところがこれは、カレータンメンを名乗るだけあって、まさにタンメン。単に野菜がたっぷり乗ってるだけでなく、塩味スープあっさり系統のカレー味。
そういえば、札幌あたりでは完全に定着したスープカレーには、こってり濃厚タイプと、さらさらあっさりタイプがある。このカレータンメンはまさに後者。写真のメニューを良く見れば、たしかに。
「砂糖不使用、沖縄の塩と多数の香辛料をブレンドしたあっさり塩味、スープカレーに仕上げました」
とあるではないですか。なるほどこれは、さらさらあっさりタイプのスープカレーをイメージしてタンメンにしたのではないか、と。さらに、
「特に健康志向の方におすすめです」
さすがにスープを飲み干してしまえば塩分摂りすぎのような気がしないでもないが、スープに脂分はほとんど感じない。
塩味でカレーって、何?と、思わなくもないが、実際に食べてみると、なるほど日本人がカレーと認識するスパイス類に塩でアクセントをつけた、さらりとした、まさにカレータンメン。
それにしても、『甘くない夏da辛!』というキャッチが謎だ。「甘くない」というのは、砂糖不使用のことを言っているのだろうか。「夏da辛」は、夏こそ辛いものを食べよう、ということを推奨しているのか。さまざまに想像が駆け巡る。
たしかに個人的なことを言わせてもらえば、暑い夏に冷房をつけず、しかし扇風機は顔の前で固定し、上半身裸で汗をダラダラと流しながら食うラーメンが好きだ。(もちろんこの状況は自宅に限る)
間もなく、夏がやってくる。川崎競馬場で、カレータンメンを食べて、汗をかこう!
斎藤修
1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。