【マイラーズC】強敵相手にどう立ち向かう? プラスαを引き出す池添騎手の冴えわたる感覚

2019年04月25日(木) 18:01 20

哲三の眼

▲豪華メンバーのなか、グァンチャーレを2着に導いた池添騎手の技術とは…(撮影日は3月17日、撮影:下野雄規)

今週フォーカスするのは、マイラーズCでGI馬3頭を相手に2着と健闘したグァンチャーレ騎乗の池添騎手。常日頃、騎乗馬の特徴や癖を意識するのはもちろんのことですが、もし今回のように強敵相手に立ち向かっていく場合なら…? ただ単に馬100%の力を引き出すだけではなく、ライバルたちの動向をあらかじめ見抜いてレースを進めていくプラスαが必要となっていきます。そんな十二分の騎乗を見せてくれた池添騎手は、レース中どんなことを考慮しながらレースを進めたのでしょうか?(構成:赤見千尋)

有力馬を前に見る? 後ろに見る?

 今週まず振り返りたいのはマイラーズCです。1番人気ダノンプレミアムが2番手から危なげない走りで勝利。川田(将雅)君は相変わらず落ち着いた騎乗ぶりで、御し方も上手いなと。ダノンプレミアムのスピードをコントロールすることは、見た目以上にすごく難しいと思うんです。でもそこを見せないし、スピードを殺し過ぎずにレースを進めているのはすごく上手いなと思いながら見ていました。

 そして2着だったグァンチャーレと(池添)謙君。僕の好みの乗り方で、ああいう戦法、競馬の組み立て方は好きですね。

■4月21日 京都11R(6番:ダノンプレミアム&8番:グァンチャーレ)

 このレースはダノンプレミアムという強い馬がいて、その強い馬の前につけるか、横につけるか、後ろにつけるかという選択肢の中、謙君は前につけることを選んだ。開幕週ということも念頭にあるだろうし、ペース配分も上手くいきましたが、そこはダノンプレミアムの出方を読んでいた部分もあると思うんです。

 基本的に折り合いをつけたい馬というのは、道中で引っ掛からない限りはあまり早めにマクって来ない。川田君の技術も含めて、折り合いをつけながらくるだろうということで、前に行っている方が自分の馬にとっては楽できるのではないか・・・

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佐藤哲三

1970年9月17日生まれ。1989年に騎手デビューを果たし、以降はJRA・地方問わずに活躍。2014年に引退し、競馬解説者に転身。通算勝利数は954勝、うちGI勝利は11勝(ともに地方含む)。

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