ラジオNIKKEI賞は内枠を引いた人気薄の一発に期待

2019年06月29日(土) 20:00

 前回6月23日のWIN5は1257万2130円の配当で決着。2レース目の花のみちS(阪神10R)を単勝オッズ80.4倍(14番人気)のハングリーベンが制したこともあり、配当が跳ね上がりました。

 なお、そのハングリーベンは休養明けの前走こそ9着だったものの、前々走で2勝クラス(当時は1000万下)のレースを勝っていた馬。また、2018年夏の“降級”前には今回と同じ3勝クラス(当時は1600万下)で2着となった経験がありましたし、さらに言えばダートグレード競走の2016年兵庫ジュニアグランプリで2着となった実績もあります。

 もし“降級”していなかったら、2018年夏以降も3勝クラスでそれなりに善戦していた可能性が高く、これほど極端な人気薄にはならなかったはず。今年から“降級”がなくなったとはいえ、昨年以前の“降級”が絡む波乱は、もうしばらく警戒しておくべきなのかもしれません。

 明日6月30日のWIN5は総出走頭数が71頭、総組み合わせ数が53万2480通り(土曜16時現在)。総組み合わせ数自体は決して多くありませんが、重賞の2鞍がいずれもハンデキャップ競走、かつ1〜3レース目も混戦模様ということで、難解な印象を持っているプレイヤーが多いんじゃないでしょうか。

◆CBC賞も枠順が明暗を分けそう

 1レース目は3歳以上2勝クラスの香嵐渓特別(中京10R)。3歳のケイアイターコイズ、デターミネーション、パドカトルあたりが注目を集めそうです。

 2レース目は3歳以上2勝クラスの猪苗代特別(福島10R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。

 3レース目は3歳以上オープンの巴賞(函館11R)。実績上位のアストラエンブレム、マイスタイル、キャリアの浅いサトノフェイバーらが上位人気グループを形成するでしょう。

 4レース目は3歳以上GIII、ハンデキャップ競走のCBC賞(中京11R)。土曜16時の時点ではレッドアンシェルに支持が集まっており、アウィルアウェイ、ショウナンアンセム、セイウンコウセイ、ビップライブリーあたりが続いていました。

 5レース目は3歳GIII、ハンデキャップ競走のラジオNIKKEI賞(福島11R)。こちらは土曜16時の時点だとディキシーナイト、ヒシイグアスらが人気の中心となっています。

[伊吹式WIN5ランキング 2019年06月30日版]

1位 函館11R 5.マイスタイル
2位 中京11R 9.レッドアンシェル
3位 福島10R 5.ゲンパチカイナル
4位 中京10R 9.パドカトル
5位 福島11R 7.インテンスライト
【以上すべての馬を買うと1点買い】

6位 福島11R 3.ダディーズマインド
7位 福島11R 2.マイネルサーパス
8位 福島11R 4.ポルーニン
9位 中京10R 6.ケイアイターコイズ
10位 中京10R 10.ニシノジャガーズ
【以上すべての馬を買うと12点買い】

11位 福島10R 10.ジュンパッション
12位 中京11R 7.ビップライブリー
13位 函館11R 12.カデナ
14位 福島11R 5.ディキシーナイト
【以上すべての馬を買うと120点買い】

15位 中京10R 12.サトノグリッター
16位 福島10R 4.ロジティナ
17位 中京11R 3.セイウンコウセイ
18位 函館11R 13.ナイトオブナイツ
19位 福島11R 10.レッドアネモス
20位 中京10R 7.デターミネーション
21位 中京10R 16.セイウンクールガイ
22位 福島10R 6.タイセイマルス
【以上すべての馬を買うと1296点買い】

23位 福島10R 9.シゲルポインター
24位 中京11R 2.ショウナンアンセム
25位 中京11R 13.アウィルアウェイ
26位 函館11R 7.アストラエンブレム
【以上すべての馬を買うと3600点買い】

 4レース目のCBC賞(中京11R)は枠順を重視したい一戦。「枠番が1〜3枠だった馬」は2014年以降[1-0-1-25]、「枠番が8枠だった馬」は2014年以降[0-0-1-11]と、あまり信頼できません。また「“JRA、かつGI・GIIのレース”において連対経験がない、かつ前走の着順が2着以下、かつ前走の1位入線馬とのタイム差が0.4秒以上だった馬」は2014年以降[1-1-0-35]。実績や前走のパフォーマンスを素直に評価したいところです。さらに「馬齢が4歳以下だった馬」は2014年以降[0-0-0-14]、「馬齢が7歳以上だった馬」は2014年以降[0-0-0-15]。今年のメンバー構成なら、5歳のレッドアンシェルを中心視すべきでしょう。

 5レース目のラジオNIKKEI賞(福島11R)も枠順がポイント。「馬番が1〜7番だった馬」は2013年以降[3-5-5-29]と安定していました。なお「“東京・京都・福島、かつ1600〜2000mのレース”において優勝経験のない馬」は2013年以降[2-1-0-39]といまひとつ。

 あとは「父がディープインパクト系以外の種牡馬、かつ出走数が5戦以内だった馬」も2013年以降[0-0-2-23]と苦戦しています。これらの条件をクリアしているインテンスライト、ダディーズマインド、ポルーニン、マイネルサーパスあたりが楽しみです。

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伊吹雅也

競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。

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