2019年09月19日(木) 18:00 2
▲スプリング・レーシング・カーニヴァルに参戦予定のリスグラシュー(撮影:下野雄規)
(9月19日号 文=ポール・シムズ)
先月末から開催されている賞金総額1億豪ドル(約71億円)の「スプリング・レーシング・カーニヴァル」は、14日(土)にフレミントン競馬場で、G1マカイビーディーヴァステークス(芝1600m)が行われました。史上初となるG1メルボルンC3連覇を成し遂げた、名牝マカイビーディーヴァの功績を称えて名付けられたこのレースで、圧倒的な人気を集めたのが、昨年のG1オーストラリアンギニーズ(芝1600m)と、ジ・オールスターマイル(芝1600m)を連勝したミスティックジャーニーです。
ミスティックジャーニーは、元障害ジョッキーのアダム・トリンダー調教師が管理する、タスマニアを拠点とする4歳牝馬です。8連勝をかけてマカイビーディーヴァSに臨みましたが、ジェイミー・カー騎手が騎乗するギャッティングの2着に惜敗。勝ったギャッティングは、この後、日本馬も出走を予定している10月26日(土)のG1コックスプレート(芝2040m)に向かいます。
オーストラリアのブックメーカーでは、ミスティックジャーニーがコックスプレートで1番人気となっており、続いて、日本のリスグラシューが2番人気、そしてクルーガーが8番人気となっています。
▲コックスプレートで8番人気となっているクルーガー(C)netkeiba.com
スプリング・レーシング・カーニヴァルに参戦予定のリスグラシュー、クルーガー、そして、10月19日(土)のG1コーフィールドC(芝2400m)に出走予定のメールドグラースの日本馬3頭は、先週金曜日から、2週間の出国検疫に入りました。メルボルン空港到着予定は、現地時間10月1日(火)午後12時20分です。到着後は、オーストラリアにおける2週間の輸入検疫を受け、15日(火)に検疫解放となります。
今週土曜日には、コーフィールド競馬場で芝1400mを舞台としたG1サールパートクラークSが行われます。昨年は、チャーリー・アップルビー調教師が管理する英国からの遠征馬、ジャングルキャットが、3月のG1アルクウォーツスプリントに続いて連勝しました。
また、2015年の日本競走馬協会セレクトセール出身馬で、ゲイ・ウォーターハウス調教師が管理するウルフ(父ノヴェリスト、母ピースオブワールド)が、同じ日に行われる芝2000mのG3ナチュラリズムSに出走予定で、このレースの優勝馬には、G1コーフィールドCへの優先出走権が与えられます。今週末も、スプリング・レーシング・カーニヴァルのレースにぜひ、ご注目下さい!
Racing Victoria
1864年に創設された、オーストラリアのビクトリア州における競馬主催団体。メルボルンCなどの大競走が行われるフレミントン競馬場をはじめとした、ビクトリア州各地の競馬場で開催される競馬の運営・統括をしている。近年では日本調教馬の移籍も多数実現しており、日豪の関係に重要な役割を担っている。