2005年12月03日(土) 12:50
東京に遠征して減った馬体も回復し、今週はDWで長めからビシッと追えたアイスドール。大駆けがあればこの馬と狙っていたが、なんと大外の18番を引いてしまった。不利ははっきりしているが、揉まれる中途半端な枠よりいいかもしれない。人気も落ちる。キャリアの浅い牝馬はコースロスより、馬群で揉まれるのを嫌うことの方が多い。
阪神1600mの桜花賞では、ここ十数年の間に、シャダイカグラ、キョウエイマーチが大外の18番で勝っている。
アイスドールの父キャプテンスティーヴは、アイスドールの母の姉(伯母)になるトゥザヴィクトリーが挑戦して2着したドバイワールドCを勝った馬。だが、奥手というわけではなく、2歳の12月にハリウッドフューチュリティ(米G1・ダート8.5f)を制し、その年の米2歳陣のトップランクだった。その父のフライソーフリーもBCジュヴェナイル(米G1)を快勝して2歳牡馬チャンピオンに輝いている。
決して早熟ではなく成長力もあるが、2歳戦から活躍できるのが父方の特徴。
トゥザヴィクトリー、サイレントディール(日曜中京11Rに出走)が代表する牝系も、トゥザヴィクトリーが外の16番枠だった桜花賞で3着したように、古馬になって本格化する一族ながら、早いうちから活躍する馬が多い。
アイスドールは2戦目の未勝利を1分22秒6で差し切り勝ち。(この時も大外の16番)。同じ日、ききょうSをアルーリングボイスが勝って3連勝となったが、時計は1分22秒4。ほとんど同じだった。前走の東京1600mでは、超スローに近い流れを置かれていたが、上がり34.1秒で一気に差し切っている。大外18番だけに立場は気楽な挑戦者。うまくアルーリングボイスをマークして進めれば、追っての味がフルに生きそうだ。関東馬では、アサヒライジングの将来性に注目。決して単調な逃げ馬ではなく、好位差しの形がとれる。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。