2019年12月21日(土) 20:00
前回12月15日のWIN5は27万3700円の配当で決着。1レース目の寒椿賞(中京10R)を単勝オッズ13.9倍(6番人気)のコパシーナが制したものの、2レース目以降は人気の中心となっていた馬が勝利を収めました。
先週も指摘しましたが、2019年下半期(7月7日以降)のWIN5における最高配当は10月6日の1104万5240円で、まだ数千万円~数億円クラスの決着がありません。半年ごとに区分けしたWIN5の配当記録を振り返ってみると、的中なしの回がなかったシーズンのうち、もっとも最高配当が低かったのは2016年上半期。しかし、それで5706万6570円(3月13日)の回があったわけですから、今シーズンは過去に類を見ないレベルで“低額配当"の決着が続いているということになります。明日を含めた残り2回で高額配当が飛び出すのか、それともこの流れのままシーズンを終えるのか――非常に興味深い状況です。
明日12月22日のWIN5は総出走頭数が77頭、総組み合わせ数が85万1968通り(土曜12時現在)。有馬記念デイで変則的な発走スケジュールとなっていることから、発売締切時刻が13時55分(JRAダイレクトは13時50分)に繰り上がりますので、まずはお買い逃がしのないようご注意ください。
◆千両賞はキャリア1戦組と中距離を経験してきた馬が優勢
1レース目は3歳以上2勝クラスのノエル賞(中山9R)。比較の難しいメンバー構成で、上位人気勢の支持はやや割れるかもしれません。
2レース目は2歳1勝クラスの千両賞(阪神9R)。前走で2着となったシャドウブロッサム・ジュビリーヘッドらが上位人気グループを形成するでしょう。
3レース目は3歳以上3勝クラスのフェアウェルS(中山10R)。3歳のアカネサス、実績上位のメイショウミライ・リュウノユキナあたりが注目を集めるのではないかと思います。
4レース目は3歳以上2勝クラス、ハンデキャップ競走のクリスマスキャロル賞(阪神10R)。3歳のトオヤリトセイトが人気の中心となりそうです。
5レース目は3歳以上GIの有馬記念(中山11R)。土曜12時の時点ではアーモンドアイに支持が集中しており、サートゥルナーリア・リスグラシューが続いていました。
[伊吹式WIN5ランキング 2019年12月22日版]
1位 阪神9R 12.ヴィースバーデン 2位 中山10R 6.リュウノユキナ 3位 阪神10R 6.ドラグーンシチー 4位 中山11R 2.スワーヴリチャード 5位 中山9R 10.クリッパー 【以上すべての馬を買うと1点買い】
6位 中山9R 6.エアジーン 7位 中山11R 7.ワールドプレミア 8位 阪神10R 14.トオヤリトセイト 9位 中山10R 3.メイショウミライ 【以上すべての馬を買うと16点買い】
10位 阪神9R 13.シャンドフルール 11位 中山9R 13.シングフォーユー 12位 中山11R 8.レイデオロ 13位 阪神10R 11.キャンディストーム 【以上すべての馬を買うと108点買い】
14位 中山10R 8.アカネサス 15位 阪神9R 11.シャドウブロッサム 16位 中山9R 11.トーセンリスト 17位 中山9R 16.ダノンポピー 18位 中山9R 1.ターフェルムジーク 19位 中山11R 5.フィエールマン 20位 中山11R 9.アーモンドアイ 21位 中山11R 6.リスグラシュー 22位 阪神10R 5.サヴォワールエメ 【以上すべての馬を買うと1296点買い】
23位 阪神10R 1.ミヤビパーフェクト 24位 中山10R 1.ジャスティン 25位 中山10R 10.ヴィルトファン 26位 阪神9R 1.ジュビリーヘッド 【以上すべての馬を買うと3600点買い】
5レース目の有馬記念(中山11R)は前走で2400m以上のレースを使っていた馬が優勢。「前走の距離が2400m未満だった馬」は2013年以降[0-3-0-39]ですから、アーモンドアイ・リスグラシューあたりは強調できません。また「“前年以降、かつJRA、かつGIのレース"において優勝経験がない、かつ出走数が16戦以上だった馬」は2013年以降[0-0-0-44]、「“前年以降、かつJRA、かつGIのレース"において優勝経験がない、かつ前走の条件が“国内のレース"、かつ前走の馬体重が520kg未満だった馬」は2013年以降[1-1-0-54]と、それぞれ不振。今年のメンバー構成なら、GIウイナーを素直に重視すべきでしょう。前走が好内容だったスワーヴリチャード・ワールドプレミアはぜひ押さえておきたいところです。
2レース目の千両賞(阪神9R)は中距離向きの馬を重視した方が良さそう。「出走数が2戦以上、かつ“JRA、かつ1800m以上のレース"において5着以内となった経験のない馬」は2014年以降[0-1-0-26]と苦戦していました。また「“JRA、かつオープンクラスのレース"において4着以内となった経験がない、かつ前走の馬体重が460kg未満だった馬」は2014年以降[0-0-1-20]。オープン特別で善戦したヴィースバーデン、馬格のあるシャンドフルールあたりに注目すべきだと思います。
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伊吹雅也
競馬評論家。JRAの公式ホームページ内「今週の注目レース」にて“データ分析”のコーナーを、TCK(東京シティ競馬)の公式ホームページ内「分析レポート」にて重賞競走のデータ分析を担当しているほか、グリーンチャンネル、JRAのレーシングプログラム、『週刊アサヒ芸能』、『競馬王』などさまざまなメディアを舞台に活動している。主な著作に『WIN5攻略全書 回収率150%超!“ミスターWIN5”のマインドセット』、『コース別 本当に儲かる騎手大全』シリーズ、『コース別 本当に儲かる血統大全』シリーズ、『ウルトラ回収率』シリーズ(いずれもガイドワークス)など。
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