【引退する師匠へ】作田調教師への感謝(前編)「どこまで行っても俺は師匠で、お前は俺の弟子だから」

2020年02月19日(水) 18:02 67

with 佑

▲今春引退を迎える師匠、作田調教師への思いを語ります (C)netkeiba.com

名手の引退、名伯楽の引退…この季節は競馬界の別れのシーズン。佑介騎手の師匠である作田誠二調教師も、3月3日付で引退されます。

2004年3月6日にデビューした佑介騎手。この年に35勝を挙げ、JRA賞最多勝利新人騎手を獲得。以降丸3年にわたり、作田厩舎で腕を磨きました。

いまや、騎手としての実力はもちろん、その人柄で幅広い競馬関係者から慕われている佑介騎手。その礎となった、師匠の教えに迫ります。

(取材・構成=不破由妃子)

「育てる」という覚悟を持って僕を取ってくださった

──師匠である作田誠二師が、今月いっぱいで引退を迎えます。作田厩舎にはデビューから3年間所属したわけですが、今現在、佑介さんにとって作田師とはどんな存在ですか?

佑介 フリーになってからだいぶ経ちますが、先生との関係性は所属していた頃と何も変わっていません。今も変わらず、見守ってくださっている感じです。

──フリーになってからも、師弟コンビでの出走が途切れることはなかったですものね。

佑介 はい。所属したとき、一番最初に先生に言われたんです。「俺の弟子としてここにきた以上、フリーになろうがどこに行こうが、どこまで行っても俺は師匠で、お前は俺の弟子だから」って。

 だから、フリーになったときも、めちゃくちゃアッサリしていました(笑)。厩舎服を着なくなったくらいで、仕事の環境もそのままで。そもそも所属しているときから、厩舎の調教にはほとんど乗っていなくて。

──そうなんですね。デビュー間もない若手としては、珍しいケースですよね。
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JRAジョッキーの藤岡佑介がホスト役となり、騎手仲間や調教師、厩舎スタッフなど、ホースマンの本音に斬り込む対談企画。関係者からの人望も厚い藤岡佑介が、毎月ゲストの素顔や新たな一面をグイグイ引き出し、“ここでしか読めない”深い競馬トークを繰り広げます。

藤岡佑介

1986年3月17日、滋賀県生まれ。父・健一はJRAの調教師、弟・康太もJRAジョッキーという競馬一家。2004年にデビュー。同期は川田将雅、吉田隼人、津村明秀ら。同年に35勝を挙げJRA賞最多勝利新人騎手を獲得。2005年、アズマサンダースで京都牝馬Sを勝利し重賞初制覇。2013年の長期フランス遠征で、海外初勝利をマーク。2018年には、ケイアイノーテックでNHKマイルCに勝利。GI初制覇を飾った。

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