2020年04月18日(土) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
先週の桜花賞とは逆の意味で馬場状態が読みにくい皐月賞になった。桜花賞は土曜時点で良馬場。結果的に日曜は朝から雨が降り続き、桜花賞発走時は「重馬場」。
当欄では外から差したい瞬発力型には不利かもしれない…と指摘したが、結果的に2着レシステンシア、3着スマイルカナは前で粘った組。外からただ1頭差してきたデアリングタクトは馬場状況の不利を乗り越えての優勝。立派というよりありません。ちなみに私の本命馬◎クラヴァシュドール。道悪はこなすと見ていたが、3コーナーで後退する不利が結果的には致命傷。最後は内から伸びていただけに…。今春GIの馬券のリズムの悪さを痛感しています。
さて、皐月賞。土曜時点で既に「不良」まで悪化。日曜は好天でどこまで回復するかがポイントに。ただ、今春の中山開催はレース開催日に雨や雪の影響を受けたことで、阪神とは違って3〜4コーナーや直線の内ラチ沿いが傷んできている。
土曜とはレース傾向が変わりそうなのは考慮しておきたい。土曜は雨が降りすぎ、差しが全く利かなかった。これが「重馬場」程度の悪化なら、内寄りが傷み、中〜外を通る馬が伸びる芝状態から、もっと差し馬が台頭してもおかしくなかった。参考までに土曜は、芝競走は4鞍施行(障害レースは除く)。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「1番手、1番手、1番手、1番手」。純粋な逃げ切り勝ちが2頭。最終4コーナーで先頭に立っていた馬がすべて優勝と極端な結果だった。ただ、この傾向が日曜も続くかはかなり微妙。
というのも、日曜の船橋市は晴時々曇で降水確率10%。予想最高気温も21度と高めで皐月賞の発走時刻までに「重」か「稍重」まで回復する可能性もある。下が多少でも乾けば、内寄りの芝の傷みが進んでいるだけに、先週同様に直線は中〜外を通る差し馬が台頭しそう。その一方で、パンパンの良馬場までは望みにくく、湿った馬場への適性は考慮したい。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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