2005年12月09日(金) 12:50
人気もかなり割れるだろうが、きわめて難解な平坦の1800m。左回り、平坦コース、一定の平均ペースが予測される点に注目して、伏兵グランリーオを狙いたい。
前走は案外の内容で失速してがっかりだったが、この馬、1600mはこれまで14回も走っているが、最高が前走と同じ1分33秒4。1分33秒台の記録が合計8回もあるのに、一度として1分33秒4を上回ることができない(ペースも馬場も別にして)のは、スピード能力の限界というべきか、本当は1600mがベストではないのだろう。
1600mよりは、ときに一定のペースで押し切れることもある1400mや、1800mの方が合っている。今回と同じ1800mでは、春にエプソムCを57kgで1分46秒6。クビ差2着があり、本物になる前の記録だが、1分46秒1と、1分46秒5もある。これがみんな左回りの東京コースだった。
今回の中京芝は初めてだが、おそらくエプソムCと同じような1000m通過59秒台前半の平均ペースだろう。これなら気合をつけることなく好位で流れに乗れる。
ここ2年連続して、このレースはプリサイスマシーン(父マヤノトップガン)が制しているが、同じブライアンズタイム系の父サニーブライアンは、皐月賞、ダービーの2冠が示すように典型的な平均ペース型だった。
おそらく、というより血統面でも平坦コースこそベストだろう。サニーブライアン産駒は芝ではあと一歩不振だが、カゼニフカレテがこの中京で愛知杯を勝っている。グランリーオも、平坦の中京で、東京より短い直線で大きなプラスがあるはずだ。
この馬、実は名牝ソシアルバターフライ系の一族で、配されてきた種牡馬からしても1800mの平均スピードレースがベストだろう。
ほぼ同様の理由で、3歳トップガンジョー(父マヤノトップガン)も、初コースながらプラスの要素大だろう。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。