2005年12月16日(金) 12:50
昨年は1分46秒2の好時計が記録されたこのレース。今年の芝コンディションもいい。その昨年、好時計になったのは、ペースを落とさずに前半46.2-57.7秒で引っぱり、自身1分46秒3で乗り切ったロイヤルキャンサー(3着)がいたため。今年は日曜のCBC賞にも登録していたが、こちらに回ってきた。所属の森厩舎は目下51勝(交流レースを含む)で、リーディング・トレーナー首位。2位が日曜の3重賞に有力馬を送る瀬戸口厩舎の49勝。次いで藤沢和厩舎の47勝…。
少しでもチャンスのあるところへ回ってきたロイヤルキャンサーは、強気に主導権を主張しそうな馬の少ないこの1800m。ギリギリまで粘ってコンマ1秒差の3着に粘った昨年と同様、チャンスがあるとすれば強気に飛ばす形を取ったときだろう。ロイヤルキャンサーが引っぱると、藤沢和厩舎のキングストレイルに展開有利になったりするが、それは仕方がない。
ある程度ペースが速くなり時計勝負になって有利なのは、キャリアと実績に勝る6歳アサクサキニナルだろう。この馬、2〜3着の合計が16回もあるようにあと一歩の善戦どまりの多い馬だが、1600mに1分32秒8、1800mに1分46秒0、2000mに1分59秒0の時計をもっている。少し厳しい流れの差し比べが一番合っている。時計の速くなるレースこそ望むところだ。重賞勝ちこそないが総合力で上回る同馬に、別定56kgも他馬と比べて非常に有利だろう。
入念に乗って立て直してきた3歳キングストレイルが一番の強敵。キャリアが浅いだけに飛ばす馬がいて、スピード能力を引き出してもらえるような形が望ましい。コスモマーベラス、マイネルレコルトなど有力馬が続くが、怖いのは昨年と同じように行く気になった時のロイヤルキャンサー。ベストは1400m前後でも、中山には1800mと2000mで3着がある。隠れたコース巧者だ。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。