2020年07月06日(月) 18:00 23
CBC賞の行われた阪神の芝は稍重に回復したとたん、断然「内枠の先行タイプ有利」だった。9Rの兵庫特別も、10Rの西脇特別も内枠の逃げ馬が快勝し、CBC賞も内枠から果敢に飛ばしたラブカンプー(父ショウナンカンプ)の快勝だった。
「輸入種牡馬テスコボーイ→サクラユタカオー→サクラバクシンオー→ショウナンカンプ…」と連続するサイアーラインの活力は素晴らしい。テスコボーイ直父系産駒の重賞制覇は、日本での初年度産駒ランドプリンス(1972年皐月賞)からスタートし、残念ながら連続重賞勝利は途中で切れてはいるが、5歳牝馬ラブカンプーが初重賞を制したことにより、あと一歩で半世紀に手が届く「49年間に渡り…」の大記録が生まれた。
サクラバクシンオーの後継種牡馬は、ショウナンカンプ(22歳)だけでなく、グランプリボス(12歳)、もっと若い人気種牡馬で来年2歳がデビューするビッグアーサー(9歳)もいる。テスコボーイ(父Princely Gift)系は不滅である。
福島の芝も、回復して「ラジオNIKKEI賞」は稍重。2006年にハンデ戦となって以降、今年は56キロのキメラヴェリテが回避したため、なんとトップハンデが54キロという特殊なハンデ戦になった。馬場状態も難しく、人気は大きく割れた。
行きたい馬が揃ったが、団野大成騎手(20)が直前の7レースの落馬事故で骨盤骨折に見舞われ、伏兵バビット(父ナカヤマフェスタ)に乗り変わったピンチヒッターはベテラン内田博幸騎手。好スタートから先手を奪うと、・・・
柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。