ガマンの先には“いいこと”が待っている?

2020年07月25日(土) 12:00

1年後のことなど断言できない!いいほうに転べば…

 JRAは今週から3週間、新潟と札幌の2場開催。もし“何事”もなかったら、きのう(24日)から東京オリンピックが始まっていたはずで、その馬術競技実施に協力するため、このような変則日程が組まれていました(もともとは札幌ではなく函館開催の予定でしたが)。

 今の時期に2場開催になるというのは、私の記憶にはありません。極めて異例のことなので、今夏の新潟競馬は去年とは大きく様変わりしそうです。

 今週、新潟で行われる新馬と重賞・特別計10レースの出走頭数は150頭。そのうち関西馬は64頭で、全体の42.7%を占めています。

 去年は今年より新馬戦が1レース少なく、それらの合計9レースに139頭が出走(ただし1頭除外)。そのうちの32頭が関西馬で、割合は23.0%でした。つまり今年は、関西馬の新潟遠征が去年に比べてほぼ倍増したと言えます。

 小倉競馬がないのでこれは当然の流れ。去年の新潟競馬開幕週で関西馬は2勝(障害戦と新馬戦で1勝ずつ)しか挙げていませんでしたが、さぁ今年はどうなるでしょう?

 ところで、先週もチラッと書きましたが、いったんは“GoTo新潟”が決まっていた私。しかし、このところの“感染急拡大”を受けて「ウイニング競馬」では“現場行き自粛”の方針を維持。私は引き続きテレビ東京本社スタジオで実況を付けることになりました。

 実は最近、日本農業新聞サンから取材を受け、「食の履歴書」という連載特集にこんなインタビュー記事(※外部サイトへ移動します)が載ったばかり。福島の餃子に続いて、新潟の寿司、おにぎり、へぎそばも食べに行けなくなっちゃいました。そうそう、「バスセンターのカレー」もです(注=それを出していた立ち食いそば店は、改装のため隣のホテル内で臨時営業中)。ザンネン。

「外出自粛」とか「ガマンの連休」なんていう言葉を聞いていると、戦時中に叫ばれた「欲しがりません勝つまでは」という標語を連想してしまいます。

 もうガマンするのには慣れてきたとはいえ、ガマンの先には“勝利”があって、“いいこと”が待っているのでしょうか?

 まぁ、1年前の今ごろはオリンピックが延期になるなんて思ってもいませんでしたよね。今は「来年もできるわけがない」と思っている方が多いようですが、逆に考えたら、1年先のことは誰にも断言できないでしょう?いいほうに転べば、この後には“メチャメチャいいこと”が待ち構えているかもしれませんよ(と言うのはあまりにも楽観的すぎますかねぇ?)。

 さてさて、今、「ライド・ライク・ア・ガール」という映画が全国で公開されています。2015年のメルボルンCで女性騎手初制覇の快挙を成し遂げたミシェル・ペインの物語。先日、見に行ってきましたが、当時の映像が巧みに取り入れられていて、なかなかの出来映えでした。遠くへ行けない代わりに、ぜひお近くの映画館でお楽しみください!

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矢野吉彦

テレビ東京「ウイニング競馬」の実況を担当するフリーアナウンサー。中央だけでなく、地方、ばんえい、さらに海外にも精通する競馬通。著書には「矢野吉彦の世界競馬案内」など。

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