2020年08月07日(金) 18:00
ジャパンダートダービーに出走して5着の結果を残したミヤジコクオウ(c)netkeiba.com、撮影:高橋正和
レパードSの傾向としてハッキリ出ているのが、ジャパンダートダービー(以下、JDD)出走馬の好走が目立っていることです。これは古馬重賞の前走傾向とは違って、3歳重賞だからハッキリ出ている傾向といえます。
古馬重賞の場合は、格上挑戦の馬がいなければ全てオープン馬。一方でレパードSの場合は、半分以上が2勝クラス馬(中には2勝クラスのまま引退する馬もいる)で、3勝クラス馬・オープン馬の割合が少ないレース。その中でもオープン馬は、オープン特別や重賞がまだ多く行われていない時期なのでトーナメント戦を勝ち上がってきたような馬。そんなオープン馬が出走していて、かつ短い距離ではなく2000mに対応できると考えられた馬が出走しているのがJDDということになります。
スポーツの地区大会(2勝クラス)、県大会(オープン特別)、日本選手権(JDD)に例えると、日本選手権に出場して負けてしまった選手が地区大会に出場したらどうなるか? 地区大会の選手の中に未来の日本選手権出場選手がいる可能性はありますが、日本選手権で1回戦負けとしても勝つ可能性は高いはずです。3歳の世代限定ダート重賞は単純に考えるとこのような構図。適性が多少合わなかったり、調子がJDDから多少落ちていたとしても、能力で馬券圏内まで持ってくることができる可能性は高くなります。
・近5年レパードS3着以内馬のJDD出走馬 19年 2着デルマルーヴル(前走JDD2着) 17年 1着ローズプリンスダム(前走JDD8着) 16年 2着ケイティブレイブ(前走JDD2着) 15年 1着クロスクリーガー(前走JDD2着) 14年 3着ランウェイワルツ(前走JDD5着)
こう考えると過去10年で、前走JDD5勝、前走ユニコーンS3勝(オープン特別勝ち2頭、ダート無敗・芝GI勝ち1頭)という結果になっていることが納得できるはず。これがトーナメント戦で勝ち上がってJDDに出走したミヤジコクオウの期待値が高い理由につながります。
JDDに出走しても約半分(過去10年複勝率43.5%)は凡走するので、当然ながら新潟コースに合う適性や展開も判断要素に加えることも重要。その点の判断も含めて、ウマい馬券では全馬の評価を最終結論として出すので注目してください。
■プロフィール nige(にげ) SEの仕事を辞して、2014年より「ダート馬券師兼馬券ヘルパー」として活動中。地方競馬を含めてダート競馬全般を得意としており、的確な分析には定評がある。過去の実績から、コース形態・馬場・展開・力関係など総合的に判断して、レース条件に合う適正な馬を選択するシンプルなスタイル。元サラリーマンなだけに、無理な穴狙いはせず、現実的に買えるように点数が少なることを意識して買い目を提供。ブログ「スマートボーイのように逃げたい…」随時更新中。
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