2020年08月22日(土) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
札幌は開催5週目。芝コースは先週までのAコースから、内3m地点に内柵を設置したCコースに替わった。今夏の札幌開催は雨の影響もさほど受けず、先週までも内寄りの悪化は目立たなかったが、柵の設置で傷んでいた部分もカバーされた形。ただ時計の出方は極端に速くなった訳ではなく、標準的な印象だった。
土曜は、芝競走は7鞍。優勝馬の最終4コーナーの位置は「5番手、1番手、3番手、5番手、8番手、2番手、2番手」だった。コース替わり1週目といっても、極端な内&前有利の感じはなく、展開次第では差しも届いている。
札幌記念と同じ2000mで行われた10R・富良野特別は5番人気アルテラローザが最終4コーナー8番手から突き抜けた。前半5F59秒8のMペースで、勝ち時計2分0秒9。終始後方のインで脚をためて、直線も外には出さず、馬群をさばいて抜け出した。鞍上・吉田隼人騎手の好プレー。やはり直線の短さもあり、アバウトに外に回す形の差しはなかなか届かない。差すにしても、馬群を縫える器用さは必要になってくる。
札幌記念は大外枠のトーラスジェミニの逃げで、Mペース想定。ただトーセンスーリヤや断然人気ラッキーライラックも極端に下げるタイプではないので、流れは緩まず、地力勝負になりそう。マイルでは現状後ろからの競馬になっているノームコアが2000mだと、どういう位置取りになるのか?基本は先行勢優位ながら、普段は前に行っていない馬たちの立ち回りは鍵を握りそうだ。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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