2020年09月05日(土) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
新潟は金曜夜に6ミリの雨を記録したが、馬場状態に大きな影響はなく、土曜の芝は良馬場で行われた。
先週も触れた通り、芝はコース内側の傷みが目立ってきている。特に外回りを使用するレースでは内寄りを避け、中〜外に進路を取る馬が増えてきた。先週の新潟2歳Sを最終4コーナー5番手から抜け出して勝ったショックアクションも、直線で通った位置は馬場の中央で、前に行くにしても差すにしても内を通って押し切るのは至難。少々距離損をしても、中〜外を通って抜け出すのが賢明かも。
土曜は外回りの競走は後半3レースの10R、11R、12R(6R・3歳未勝利戦は内回り2000mで実施)で行われ、勝ち馬の最終4コーナーの位置は「10番手、2番手、4番手」。新潟記念と同じ外回り2000mで行われた10R・弥彦特別は1番人気パルティアーモが最終4コーナー10番手から絵に描いたような大外一気。前半のペースが遅かった分、勝ち時計は2分0秒7と標準的だったが、同馬の上がり3Fは33秒4と極限の切れ。新潟外回りらしく瞬発力の有無が結果につながっている。
参考までに外回り1600mで行われた11R・長岡Sはレース前半4F49秒4〜同後半45秒7と驚くほどの超スロー。2番手から抜け出して勝ったワンダープチュックは上がり3F33秒5。4コーナー10番手から馬群をさばいて2着に届いた1番人気サトノウィザードは同32秒7。ペースが緩むと、やはりラストの切れが重要になってくる。
日曜の新潟は予想最高気温35度と残暑は厳しいが、幸い雨の心配は少ない。土曜に続き、良馬場の見込み。新潟記念はウインガナドルの逃げ想定でSペースが濃厚。同馬が自らペースを上げない限りは速い上がり勝負になる。展開面を考えると、あまり後ろにいては厳しいかもしれない。直線を向いて中〜外に持ち出すだけの余裕があれば、V直結だが…。バラバラのオッズが示す通り、例年同様に難解戦になっている。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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