2020年09月10日(木) 18:00 39
今週から中山、中京での秋開催がスタート。私が開催替わりの週に必ず行うデータ整理に「厩舎適性」というものがあります。検証は単純で、その季節期間のコース条件において、優秀な成績を残している厩舎は無条件で「適性あり」と判断するというもの。たとえば、夏開催であれば、小倉ダート1700mにおける橋田満厩舎が素晴らしい激走を見せました。
先週の桜島S。勝ったのはマルシュロレーヌでしたが、2着が橋田厩舎の13番人気クリノフラッシュ。昨年までの過去3年で[2-0-2-6]、単勝回収率254%、複勝回収率260%という数字以上の激走だったと思います。その翌日に行われた3歳未勝利では11番人気スズカサウスソングが逃げて見せ場十分のレース内容。結果は7着でしたが、番手の仕掛けがもう少し遅ければ、馬券圏内の可能性も十分でした。
調教適性では拾うことができなかった人気薄を押さえることができるのが、この厩舎適性。秋開催中山でおすすめは芝2200mの大竹正博厩舎。2017年からの3年で[2-1-1-0]で複勝率100%、単勝回収率345%、複勝回収率237%ですが、この4走がすべて別馬。1頭が複数回好走する場合は個体としての適性を評価すべきですが、これは明らかに厩舎適性がある成績ということになります。
【紫苑S/スカイグルーヴ】
新馬勝ちのインパクトはもちろん、横綱競馬のようなレースぶりで2着だった重賞の京成杯を思えば、前走フローラSが物足りない印象もあります。ただ、これに関しては、休み明けで追い切り本数が少なかったことがパフォーマンスの低下につながったという解釈をしています。
今回も休み明けなので、追い切り本数の確認は重要。6本は必要最低限という私基準ですが・・・
井内利彰
調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ