2020年09月19日(土) 19:00
毎週欠かさず馬場に関する情報を収集し、自身の予想に反映させるというスポーツニッポンの“万哲”こと小田哲也記者が、“予想に役立つ馬場情報”をコンセプトに、重賞が開催されるコースについて、当週の降水量・前日のレース結果等を踏まえた主観的意見から、よりライブな馬場状態を解説する。
中京は金曜から土曜未明にかけて雨が記録されたが、馬場状態に大きな影響はなかった。土曜の芝は良馬場。土曜午前6時30分測定のクッション値は「10.6」(やや硬め)。3〜4コーナー内側に部分的な傷みはあるものの、全体的には上々のコンディションといえる。
土曜は、芝競走は5鞍(障害競走は除く)。勝ち馬の最終4コーナーの位置は「1番手、2番手、2番手、1番手、10番手」。5鞍中、3鞍は2歳戦だったこともあり、位置取りの上では先行勢が活躍した。
3R・2歳未勝利戦は1番人気レッドベルオーブが最終4コーナー先頭から押し切り、1分33秒1の2歳コースレコード。土曜初日が「稍重」で始まった先週と比べると、時計は出ている。
ただ、明日のローズSがキャリアを積んだ3歳馬の重賞ということを考えると、土曜で参考になるのは2歳戦の結果よりは同じ2000m戦で行われた11R・ケフェウスS(3歳上オープン)だろう。レース前半5F59秒6〜同後半5F59秒1。中盤多少ピッチは上がったが、ほぼ平均ペース。
勝った4番人気トリコロールブルーは最終4コーナー10番手から一気に差した。勝ち時計1分58秒7は、コースレコード(1分58秒3=2017年7月にストロングタイタンが記録)と0秒4差で速い時計が出ている。2着フランツが同6番手、3着ワイプティアーズが同12番手。ペースからは先行勢が粘ってもおかしくない流れだったが、完全な差し競馬になった。
ただ、このレースは中盤でペースが上がったこともあり、勝ち馬トリコロールブルーの上がり3F35秒4と多少掛かっていた点は念頭に入れておきたい。
開幕週の先週も展開次第では差しが届いており、脚質的な有利不利は少ない設定。日曜の中京は引き続き好天で、土曜と同じ良馬場でも一段乾いたレベルになる可能性がある。極端なスローにならない限り、速い時計の決着になりそうだ。
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小田哲也
スポーツニッポン新聞社記者。コラム「万哲の乱」担当。04年天皇賞・春のイングランディーレ(10番人気)、09年天皇賞・春のマイネルキッツ(12番人気)、同年菊花賞のスリーロールス(8番人気)など長距離G1の本命馬激走多数。15年は宝塚記念で3連単52万馬券がヒット。馬券相性は京都、阪神が良く、中山はダート1200メートルがとにかく好き。
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