2020年09月27日(日) 18:00
19年は前後半32.8-34.3の前傾ラップで、サンデーサイレンスの血を引かないタワーオブロンドン、モズスーパーフレア、ダノンスマッシュ、ミスターメロディが上位を独占。18年も33.0-35.3の前傾ラップで、サンデーの血が薄い(血統表の3代目にもつ)ファインニードルが勝ち、非サンデーのラブカンプーとラインスピリットが2着3着。いっぽう33.9-33.7の後傾ラップとなった17年は母父サンデーのレッドファルクスが勝ち、34.1-34.0の15年は父父サンデーのストレイトガールが勝っている。昨年32.8-34.4で2着に逃げ粘ったモズスーパーフレアが今年も前傾ラップで逃げまくるとすると、ダイアトニック(母父サンデーサイレンス)やレッドアンシェル(父マンハッタンカフェ)はデータ的には苦しいということになるが…。(解説:望田潤)
アウィルアウェイ
名繁殖トキオリアリティーの孫で、インディチャンプの3/4妹で、リアルインパクトやネオリアリズムやアイルラヴァゲインの姪で、アンフィトリテやアペルトゥーラのイトコ。この牝系の牝は1400m以下[17-8-10-57]1600m以上[0-0-2-23]と短距離向きで、本馬もジャスタウェイの娘だがスプリンターに完成した。ハイペリオン的な持続力で差すので高速決着は辛いが、馬場が悪すぎるのも辛い。もう少し行けるといいのだが…。
距離○ スピード○ 底力◎ コース○
エイティーンガール
母母センターライジングは現フローラS勝ち馬。その母ダイナオレンジは新潟記念勝ち馬で子孫にダイワリベラルなどがいる。ヨハネスブルグ×アグネスタキオンはテンクウやジャカランダシティなどと同じで、JRA出走19頭中13頭が勝ち馬と高確率で走っている。+20キロで復帰した昨秋からパワーアップ顕著で、トントン拍子でオープン入り。全5勝の時計が1.08.7〜1.10.9だから、時計かかる決着かつ前崩れが希望。
距離◎ スピード○ 底力○ コース○
カイザーメランジェ
母サクラジュレップはサクラゴスペルの全妹。3代母スループリンセスの産駒に北米重賞勝ち馬のアイガットリズムやスルージンフィズが出る。父サクラオリオンはゴーンウエストの近親で函館記念の勝ち馬。短距離を一息で走る一本気な気性は母方譲り、洋芝適性は父譲りという函館スプリント制覇だった。ここは速い馬が何頭もいるし、しかも長欠明け。差しに回ってもさすがに苦しいか。
グランアレグリア
マリスターと同牝系で、母タピッツフライは芝8Fの北米G1を2勝。母父タピットは北米リーディングサイアーでラニやラビットランの父。ディープ×タピットはアルーシャと同じで体質はしなやか、しかし・・・
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望田潤
競馬ライター。血統評論家。育成牧場従業員を経て競馬通信社編集部に在籍、そこで笠雄二郎著「日本サラブレッド配合史」の影響を強く受ける。サイト「血統屋」「競馬道ONLINE」月刊誌「サラブレ」「ECLIPSE」などで血統に関するコラムや予想を執筆中。共著「パーフェクト種牡馬辞典2018-2019」も好評発売中で、馬主・生産者の配合アドバイザーも務める。ブログ「血は水よりも濃し」http://blog.goo.ne.jp/nas-quillo
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