2006年01月06日(金) 12:52
そう極端な傾向が出ているわけではないが、冬のダートはパワーが必要であると同時に、不凍液がまかれることもある影響も重なるのだろう。差し馬の直線一気が少ない印象が強い。多少ペースが速くなるとみえても、先行馬を中心に考えたい。
カオリノーブルが一段としぶとい粘り腰を身につけている。この馬、中央に戻って1000万下を勝った際、走りにくい不良のコンディションであるダート1800mを、前半60.4秒のHペースで一気に飛ばして逃げ圧勝のパワーもあれば、前走の京都で1分50秒1の好時計で粘った軽快なスピードもある。他馬にペースを握られると苦しいが、自分の形に持ち込んでしまえば少々のHペースでも粘るところは、上のカオリジョバンニ(父ラストタイクーン。中山芝1600mを再三1分32秒台で乗り切った)に似ている。
ここは先行型は多いが、どうしてもハナを切りたい注文のつく馬は不在。強気に出ればマイペース必至だろう。
昨年のこのレース、前半61秒0で逃げ争いをして6着にとどまったが、当時よりはパワーアップし、すんなり行けなかった花園S(前々走)でも粘ったあたり、一段と粘り強くなっている。好勝負だろう。
今回は前走より1キロ減のトーセンブライトは、4走前のフェアウェルSの内容から、もちろん好勝負。こちらはカオリノーブル逆転もある成長株。ジェイドロバリー牝馬に、ブライアンズタイム。とりわけ冬のタフなコンディションのダートに強いタイプだ。
伏兵陣の中では、前走の1分54秒1の時計は平凡だが、抜け出してからがしっかりしていたウインレガート(こちらもブライアンズタイム産駒)が侮れない。ぜひ、相手に加えたい。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。