初富士S、シンザン記念

2006年01月08日(日) 12:50

 シンボリエスケープ(父サクラバクシンオー)は、少し仕上がりが遅れたため、3歳秋に公営の船橋でデビューした。素質があることは分かっていたため、大事に船橋で2・3勝してから、中央に登録する予定だったが、デビュー戦が1.8秒のぶっち切り勝ち。これでは、地方にとどまるのは「もったいなさすぎる」となって、すぐ中央入りした経緯がある。

 中央入りすると、通算4戦で準OPに出世。だがパワー型ではなく、ダートで足踏みすると、すぐ芝のレースに方向転換。いきなり1400mの芝を1分20秒4(上がり33.0秒)で突っ込んで見せた。

 前走58.5kgを課せられたため、ちょっと反応が鈍かったが、底力で伸びる形で上がり33.4秒。東京1400mでの力強い内容から、マイルもまったく心配ないだろう。

 すでに1600万条件でも、芝なら能力上位は判明しているだけに、たちまちOP入りするだろう素質馬を素直に評価したい。

 相手の筆頭は、前走こそトモをひねった影響で凡走しているが、1600mは関屋記念で1分32秒7の3着があるインセンティブガイ。すでに中山コースにも良績がある。

 穴っぽいところでは、ハイペースを追走する形だと能力を引き出されて好走するオトコノユウジョウ。8歳だが、まだ衰えはない。もう1頭、気難しさがありすぎて伸び悩んでいるが、スムーズに追走できそうなマイネルゼスト。前走、56.6秒で飛ばしたように(これでは止まる)潜在能力はある。

 西のシンザン記念は、人気のイースター、ロジックの線が強力。割って入れば、ディープエアー程度だろう。イースターは、前々走のGIIで坂を上がって一気に突っ込んだあたり、直線が平坦な京都コース向き。距離が1600mになるのも有利。イースターから入る手だ。

※1月9日(月)の展望となります。ご了承下さい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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