東京新聞杯

2006年01月27日(金) 12:51

 6歳アルビレオ(父サンデーサイレンス)は、芝での5勝はすべて今回と同じ距離1600m。これは牝系ファミリーの特徴そのものだろう。母スワンプリンセスの半妹になるフライングフェアリーは、種牡馬デザートプリンスの母となった。デザートプリンスは、愛2000ギニー(8F)、ムーンラン・ド・ロンシャン賞(1600m)、クイーン・エリザベス2世S(8F)などのマイルG1を勝っている。

 また、母のいとこにあたるインザリギングの娘のレンII(父ボブバック)も輸入されていて、こちらは日曜の京都牝馬Sに出てくるレンドフェリーチェ(芝1600mで3勝)を送っている。

 アルビレオの祖母になるフェアリーフットステップス(父ミルリーフ)は、英1000ギニーの勝ち馬でもあり、底力あるマイラータイプが多いのがこの一族だ。

 底力というとこのアルビレオ。ここまで1600mには[5-4-1-8]の良績がありながら、それはほとんどが条件戦やOP特別でのもので、1600mの重賞は[0-1-1-6]。あと一歩が足りないケースが多かった。

 しかし、先行残りの京都金杯を上がり33.8秒で突っ込んでクビ、ハナ、の3着。遅まきながら重賞でも勝ち負けして不思議ないパンチがついてきた。東京では、10月の富士Sで1分33秒3の4着が最近の成績だが、当時は体調一歩、その上挟まれて下がる不利もあった。56kgであの内容なら、明らかに体調のいい今回、55kgの別定は有利だろう。そのレースを1分32秒9勝ったウインラディウス、今回は2kg増の59だ。

 前走、楽々と1分32秒4(中山)で勝ってきた上がり馬インセンティブガイ、必ずしも1600mがベストとはいえないが、目下絶好調のグランリーオを本線にしたい。4勝キングストレイルもシンコウラブリイの一族、2000m前後よりマイルの方が合う可能性が高い。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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