2021年06月15日(火) 12:00 64
今週はハンデ重賞のマーメイドSが行われる。牝馬のGIIIというとただでさえ紛れが大きいイメージで、そこにハンデ差が加わるので前走条件戦組でも走れそうなイメージがある。実際どうなのかというと……最初に結論から言うと、これが走れるのである。
レースによる傾向の違いは多少あるが、2011年以降に行われた牝馬限定のハンデGIIIについてみると、前走条件戦組が複勝率20.1%、前走オープン特別とリステッド組が複勝率19.3%、前走重賞組が複勝率18.9%で、互いにほとんど変わらない。むしろ前走条件戦組がやや高い。
前走重賞組には手詰まり状態の馬や古い実績でハンデを背負わされている馬がいる一方、前走条件戦組は少なくとも自己条件では好走してきた馬が多く、・・・
須田鷹雄
1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。