2021年10月04日(月) 18:00 26
3歳ピクシーナイトが期待を大きく上回って快勝(C)netkeiba.com、撮影:橋本健
3番人気に支持された3歳牡馬ピクシーナイト(父モーリス)が、陣営の期待を大きく上回る快勝でGIホースとなった。
広い意味での勢力図の変化(世代交代の波)は、スプリント路線から始まることが多いとされるが、今年3歳以上として行われた1200m以下の重賞は7つ。うち「アイビスSD(オールアットワンス)、北九州記念(ヨカヨカ)、キーンランドC(レイハリア)、スプリンターズS(ピクシーナイト)」。過半数の4重賞を3歳馬が制したことになった。
現3歳世代のレベルが高いという意味ではない。スプリンターズSがこの時期に移った2000年以降、3歳馬は大苦戦を続けていたが、2歳戦のスタートが早まったこと、育成技術の進歩などにより、スピード系3歳馬の成長が早まっている。かつて12月だったスプリンターズSは3歳馬の勝ち馬の方が4歳以上の世代より多かった。古馬に追いつく時期だったからであり、近年はもう少し早く、若い3歳世代が短距離路線を中心に4歳以上の古馬に追いつく時が訪れたということか。
6歳モズスーパーフレア(父Speightstownスパイツタウン)が好スタートからダッシュした前半のペースは33秒3(11秒7-10秒6-11秒0)。4歳春に中山1200mで連勝した際には「32秒8→、32秒3→」で猛然と飛ばした牝馬とすると、だいぶおとなしかった。
好スタートのピクシーナイトは、・・・
柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。