2021年12月23日(木) 12:00 45
今年の競馬に関する十大ニュースを自分なりに紹介するとしたら、どうなるだろう。有馬記念の結果次第でニュース自体が変わってくるので、今決めるのは難しいのだが、10位から挙げていくと、こんな感じか。
10位 新人騎手大活躍
中央も地方も粒揃い。特に、兵庫の新人最多勝記録を更新中の佐々木世麗騎手の活躍が目覚ましい。
9位 香港スプリントで4頭落馬
大きなニュースになった。巻き込まれた福永祐一騎手とピクシーナイトの一日も早い回復を願いたい。
8位 クロノジェネシス、グランプリ3連覇
スピードシンボリとグラスワンダーに次ぎ史上3頭目。有馬記念で史上初の4連覇なるか。
7位 横山武史騎手、ブレイク
エフフォーリアで皐月賞と天皇賞・秋、タイトルホルダーで菊花賞を制覇。年間100勝も達成。
6位 ラヴズオンリーユー、日本馬初の海外G1・3勝
香港のクイーンエリザベス2世カップをC.ホー騎手、米国のブリーダーズ(以下BC)カップフィリー&メアターフ、香港カップを、川田将雅騎手とのコンビで制覇。
5位 武豊騎手が朝日杯フューチュリティステークス初制覇
日本の誇るレジェンドが、史上初のGIコンプリートまでホープフルステークスを残すのみとなった。
4位 ウマ娘、大ヒット
往年の名馬があらためてクローズアップされるきっかけに。親会社代表の藤田晋さんの馬主デビューも話題に。
3位 名馬が有終の美を飾る
グランアレグリアがマイルCS、コントレイルがジャパンカップを制し、ともにラストランを勝利で飾った。
2位 ソダシが白毛馬初のクラシック制覇
昨年、阪神ジュベナイルフィリーズで白毛馬初のGI制覇。それ以来となった桜花賞を無敗で制し、世界中から注目された。
1位 日本馬が米国BC初制覇
ラヴズオンリーユーがBCフィリー&メアターフ、マルシュロレーヌがBCディスタフで優勝。後者は日本馬による米国ダートG1初制覇でもあった。
ほかでは、シルバーステートやドレフォンなど新種牡馬の活躍、矢作芳人調教師による年間最多獲得賞金と重賞勝利記録の更新、関東馬の健闘、ノーザンファーム生産馬の変わらぬ強さ、などか。メロディーレーンによる最小馬体重での特別レース勝利記録の更新(346kg、1986年以降)も加えたいところだ。
つづいて、私の個人的な十大ニュースを、さらっと。
10位 元旦に父の通夜
父は昨年12月30日に他界。1月3日に葬儀。
9位 耳鳴りつづく
目眩もあったので、3月に大学病院で脳のMRI検査。脳には異状なし。処方された漢方薬が、耳鳴りより頻尿に効いてビックリ。
8位 ワクチン接種
集団接種のキャンセル待ちを利用し、7月に1回目、8月に2回目を接種。
7位 伯母死去
大学受験のときなどに泊まらせてもらった母の姉が9月に世を去った。
6位 実家売却
当初は別荘として使うつもりだったが、維持が大変なので9月に売却。
5位 ツイッター4年ぶりに再開
7月に再開。懐かしい人を見つけたり、新たなつながりができたりした。
4位 2年ぶりにダービー観戦
去年はコロナの取材規制のため、現地観戦が叶わなかった。
3位 電波媒体出演
3月に「草野仁のGateJ.プラス」の10周年記念特別編にゲスト出演。今週土曜日にはラジオNIKKEI特番「有馬記念前夜祭2021」に出演予定。
2位 月刊誌連載完結
集英社「青春と読書」誌に連載した競馬ミステリー「ザ・ブラッドメモリー~血統の記憶~」の連載が予定どおり1年で終了。
1位 新刊上梓
12月17日に競馬ミステリーシリーズ第5弾『ファイナルオッズ』を上梓。解説は「純烈」リーダー・酒井一圭さん。酒井さんのファンも買ってくれているようだ。酒井さんと競馬との関わりについて、非常に上手く、面白く書かれた解説なので、まだお読みでない純烈ファンの方は、ぜひ。
3位のところに記したように、本稿がアップされた翌々日、12月25日(土)の午後7時から8時までラジオNIKKEI第1放送で放送される「有馬記念前夜祭2021」にゲスト出演することになった。
スマホやタブレットではradiko.jpアプリ、パソコンではインターネットサービス「ラジコ」で聴くことができるので、よかったら、聴いてください。
いろいろあった、と言えるほどのバラエティーではないが、どうにか大過なく、一年を終えられそうだ。
では、みなさま、くれぐれもご自愛のうえ、よいお年をお迎えください。
島田明宏
作家。1964年札幌生まれ。Number、優駿、うまレターほかに寄稿。著書に『誰も書かなかった武豊 決断』『消えた天才騎手 最年少ダービージョッキー・前田長吉の奇跡』(2011年度JRA賞馬事文化賞受賞作)など多数。netkeiba初出の小説『絆~走れ奇跡の子馬~』が2017年にドラマ化された。最新刊は競馬ミステリーシリーズ第6弾『ブリーダーズ・ロマン』。プロフィールイラストはよしだみほ画伯。バナーのポートレート撮影は桂伸也カメラマン。
関連サイト:島田明宏Web事務所