2022年06月03日(金) 18:00 24
12月から、6月の別定戦に変わってちょうど過去10回。2020年に3歳馬が1頭だけ挑戦したことはあるが(15着)、今年は3歳馬の出走はなく、かつ、手頃な頭数となった。
この10年、ここをステップに2015年の勝ち馬ラブリーデイ(父キングカメハメハ)が「宝塚記念」を制し、昨2021年ユニコーンライオン、2014年カレンミロティック、2013年ダノンバラードが宝塚記念2着、2012年ショウナンマイティが3着している。
ただ、今年のメンバーに宝塚記念を展望できる馬がいるかはかなり難しい。中京の2000m向きと思える馬に注目したい。宝塚記念はここをあっさり勝ってからのこと。
人気でも4歳牝馬ジェラルディーナ(父モーリス、母ジェンティルドンナ)に注目。3歳秋にオープンに出世したあと、チャレンジC2000m4着(0秒8差)、京都記念2200m4着(0秒3差)、阪神牝馬S1600m6着(0秒4差)。
まだ勝ち負けには持ち込めていないが、2走前の上がり33秒6も、前走の33秒4も、メンバー中の最速。今回はチャンスだろう。今回、手が戻った福永祐一騎手とはこれまで【3-0-0-3】。コンビで上がり33秒台が3回あり、土曜日は良馬場見込み。あまり速くなりそうもない流れの予測される組み合わせで、逆にフルに切れ味発揮が期待できる。中京コースには、新馬1600m3着、未勝利1600m2着があり、ともに小差。昨春のエルフィンS1600mは10着だが、1勝馬としての挑戦。上がり33秒8で差は0秒6だった。
名牝ジェンティルドンナ(海外を含めGIを7勝)の3番仔。3勝した半姉モアナアネラ(父キングカメハメハ)はすでに繁殖入りしているが、ジェラルディーナはいまパワーアップ中の4歳馬。本物になるのはこれからと思える。
馬券はジェラルディーナから入る。相手妙味は、強気に出れば単騎逃げもありそうな状態絶好に映るショウナンバルディ(父キングズベスト)。
注目したいのは屈腱炎を克服し、1年4カ月ぶりに戦列に復帰する5歳牡馬ヴェルトライゼンデ(父ドリームジャーニー)。今回は坂路中心の調教だが、4週連続の好タイム(ここ2週は50秒台)で、完治の難しい脚部難明けとは思えない仕上がりを見せている。
3歳時の骨折休養明けの神戸新聞杯(中京2200m)では、いきなり上がり最速で伸び、コントレイルの0秒3差の2着だった。復活に期待したい。
柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。