【菊花賞予想】伏兵に良い馬がいて、高配当を少点数で仕留められても良いレースになりそう/古澤秀和

2022年10月21日(金) 18:00

状態UPのジャスティンパレス(c)netkeiba.com

 今週は菊花賞が行われます。牡馬クラシックの最終戦ですが、今年はダービー上位馬の出走は3着のアスクビクターモアのみとなります。注目されるのはこの馬に前走のセントライト記念で勝ったガイアフォースでしょう。また、神戸新聞杯を圧勝したジャスティンパレスにも注目が集まります。GI馬はいませんが、好メンバーが揃いました。このレースに出走を予定している有力馬について馬場や馬体といった視点を中心に解説していきたいと思います。

アスクビクターモア

 ダービー時が良過ぎたので前走時も今一つに感じましたが、今回もふっくらと肉付きが良くなったもののそこまで良くなった印象はありません。体型的に距離はこなせそうですし、早目に動いていける馬なので条件は合っているでしょう。勝つまでのインパクトはありませんが、上位争いに持ち込めそうです。

アスクワイルドモア

 前走を叩いて余分な肉が取れて馬体が研ぎ澄まされてきました。四肢の柔軟性も申し分ありませんし、中距離体型ながらも距離もこなせそうです。筋肉の張りが良く状態も良さそう。穴をあける可能性は十分です。

ヴェローナシチー

 芦毛で太く見えますが、少し余裕がある程度だと思います。それよりも筋肉の張りが変わってきましたし、肌艶も良くなりました。それほどパーツに長さがあるわけではないので、戦績の印象程距離延長はプラスではない気がします。

ガイアフォース

 前走は少し間隔が開いていましたが、思ったよりも仕上がっていました。写真で見るよりも実際に動いている方が良く見える馬です。前走時よりも張りが増して良くなっていますし、距離も良いわけではないもののこなせるでしょう。勢いで十分勝ち負けできるでしょう。

ジャスティンパレス

 距離を考えるともっと絞ってほしいところですが、筋肉の張りなどは更に良くなってきました。本質的に良くなっていますし、前走のように内目で脚を溜める競馬なら距離もこなせて良いでしょう。飛節が強く、能力ももちろん高いのでチャンスは十分あります。

セイウンハーデス

 前走時の写真を見るとあばらが浮きつつも筋肉の張りが良く、むしろこの状態でここにきてほしかったという印象です。ただ、トモの張りなんかは良くなっていますし、直前の調教次第では評価を上げたいと思います。距離はこなせるでしょう。

ディナースタ

 ツナギが長く、無駄肉が全くない馬体。まさにステイヤーと言える体型でしょう。母父Unbridled's Songで父ドゥラメンテというのがよく分かる強い筋肉の質です。好走確率としてはかなり高いと思います。

フェーングロッテン

 ツナギが深く良い意味での緩さがあるので距離はこなせそうです。無駄肉を削いできましたし、ここは好勝負に持ち込めそうです。

プラダリア

 前走時はマイナス体重の割に太く感じました。今回は馬体が引き締まって筋肉の張りも良化。無駄のない馬体なので距離はこなせそう。前走のようなことはないでしょう。

ポッドボレット

 バランスの良い好馬体。上体は逞しいのですが、各パーツに緩さがあるので距離はギリギリ持ちそう。さらに張りが出てくれば申し分ありませんが、成績ほど悪くはないと思います。

ボルドグフーシュ

 前走時よりも無駄肉が取れて良くなっています。筋肉の張りも良く状態としては素晴らしい。スタミナも感じさせますし、阪神コースも合います。前走以上に走れそうです。

ヤマニンゼスト

 馬格はありますがシンボリクリスエス産駒にしては素軽い造り。シルエットは母父のディープインパクトが良く出ています。無駄のない好馬体で、距離延長も問題なさそう。付くべきところに肉がしっかりと付いていますし、返し馬やレースに行くと見た目以上に走ります。侮れません。

【総括】
 距離延長に対しても適応できそうな馬が多数。ただ、延びて良い馬は限られますし、その辺りを重視して予想を組み立てたいと思います。結論はこれらの要素や調教などを加味し、ウマい馬券で提供しますので、そちらもご注目下さい。

■プロフィール
古澤秀和(ふるさわひでかず)
 2002年に雑誌「競馬王」でデビューしたのを機に、プロ予想家としての活動を開始。中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。必ず開催競馬場に足を運び、生の馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。それを基盤としながら、血統やレースリプレイ、過去データ分析などのファクターを絡めて予想している。主に各馬の「適性」を見極めることに注力し、「適性外の条件で惨敗」→「適性条件で巻き返し」というパターンに重点を置いた予想を展開。これにより、複勝10倍を超えるような穴馬も高頻度でピックアップしている。

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

ウマい予想家

高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。ときに冷静に、ときに大胆に直球勝負で攻める予想家たちの熱き見解は必見。 関連サイト:ウマい馬券

関連情報

新着コラム

コラムを探す