2023年07月04日(火) 18:01 85
▲まずは先週の振り返りから(撮影:桂伸也)
先週は、ジャッドノワールが3カ月ぶりに実戦復帰。「馬体も増えて、これまでで一番の変化を感じる」と手応えを感じていた小牧騎手ですが、水の浮く馬場に対応し切れず、9着に終わりました。とはいえ、「良馬場で改めて」と前を向く小牧騎手。次走が待ち遠しい限りです。
ユーザーからの質問は、「50代のうちにやっておきたいこと、叶えたいこと」。新たなチャレンジというより、今は毎日が楽しいそうで、昨日過ごした“至福の時間”を教えてくれました。
(取材・文=不破由妃子)
──ジャッドノワールの復帰戦は9着(7月1日・中京2R・3歳未勝利・ダ1800m)。バシャバシャの不良馬場でしたが、やはり影響がありましたか?
小牧 うん。時計が速くなると厳しいかもしれん。位置取りもね、ちょっと悪くなってしまったし。2着馬(オシゲ)の後ろにつけていたけど、4コーナーの手前で離されたもんね。ついて行けんかった。馬は確かによくなっているんやけど、やっぱり速い脚がないから、ある程度時計の掛かる良馬場のほうがいいと思う。馬主さんも見にきてくれていたからちょっと残念やったけど、次に期待やね。
──おっしゃっていたように、身体はパワーアップしていましたね。16キロも増えていて。
小牧 そうそう、それは本当にいい傾向や。あとはもう少し前で競馬をしたい。今回はスタートしてすぐに挟まれてしまったから。
──2戦目のダイヤモンドロワも9着(7月1日・中京4R・3歳未勝利・芝2000m)。デビュー戦だった前走に比べ、最後まで集中して走っているように見えました。
小牧 思ったより頑張ってくれたね。それにしても、ずっと追いっ放しやったわ。進まないんじゃなくて、押っ付けるとチョロチョロチョロチョロと伸びるもんやから、ずーっと押っ付け通しでした。2頭しか乗っていなかったのに、人間がバテたもんな(苦笑)。ダイヤモンドにしろジャッドノワールにしろ、よう追ったもん。
──暑かったですもんね。ダイヤモンドロワは、押っ付けるとその都度ちゃんと反応するということですか?
小牧 そうやねん。だから、ムチもけっこう使ったし、回数制限に引っ掛からないかなとちょっと心配になったわ。
──でも、促すと反応するということは、脚はあるんでしょうね。今回もゲートで鳴いてました?
小牧 鳴いてた。今回も一度頭を上げたけど、前回よりはちょっとマシだったね。とにかく、心身ともにまだ幼い。体も減っていたから、もしかしたら放牧に出るかもしれんね。まだわからんけど、入れ替わりでワンダーブレットが帰ってくるんちゃうかな。担当者が一緒やねん。ずっとその子の馬を中心に乗ってるわ。グレアミラージュも同じ担当者やし。もはやコンビやね。
──そういう関係は、モチベーションになりますね。ワンダーブレットがついに帰厩。楽しみです。
小牧 あの馬は、どんな競馬でもできそうやしね。グレアミラージュは、先週除外になってしまって。今週も登録するかもしれんけど、なかなか入らんみたい。地方交流に行こうかっていう話も出ているし、ちょっと流動的やな。
──では、ユーザーからの質問です。「人生100年時代、50代はまだまだ若い! 小牧騎手は50代のうちにやっておきたいこと、叶えたいことはありますか?」。・・・
小牧太
1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。