【セントライト記念予想】安定した成績残す前走日本ダービー組

2023年09月17日(日) 18:00

菊花賞への臨戦過程も徐々に変化

 最近10年、馬券に絡んだ30頭のうち、ちょうど半数の15頭の前走が「日本ダービー」だった。また、牝馬の「紫苑S→秋華賞」のスケジュールが目立ってきたのと呼応するように、「セントライト記念→菊花賞」の日程を選び菊花賞で馬券に関係した馬が、直近の8年間に7頭存在する。

 近年では春のクラシック好走馬が菊花賞に出走しないケースが多く、タスティエーラは体調も関係して未定だが、ソールオリエンスは菊花賞を展望している。

 そのソールオリエンス(父キタサンブラック)は、2歳戦が組まれるようになった翌1947年以降、たった2戦の戦歴で皐月賞を制した史上初の馬。

 4戦目の日本ダービーで土がつき、タスティエーラにクビ差及ばずの2着だが、まだまだ上昇カーブを描くのがソールオリエンス。菊花賞馬キタサンブラック産駒で、母スキアの父モティヴェイターは英ダービー馬(その父モンジューは凱旋門賞などG1を6勝)。モティヴェイターは、凱旋門賞2勝馬トレヴの父でもある。

 重馬場で2分00秒6。レース上がり37秒2も要した皐月賞を、ただ1頭だけ上がり35秒5で快勝したソールオリエンスには距離不安がほとんどない。調整過程からみて崩れる危険はきわめて少ないだろう。差しタイプだが、2戦2勝の中山コースの方が勝負どころからスパートしやすい脚質でもある。

 一方、2番人気必至なのは昨秋11月の新馬戦1800mでソールオリエンスのクビ差2着だったレーベンスティール(父リアルスティール)。今回はJ.モレイラを配してきた。マジックマンが騎乗するからといって、劇的に能力アップが望めるものではないが、レーベンスティールは、ソールオリエンスの2着だった新馬戦からここまで、5戦連続すべて上がり3ハロン最速記録を続けている。

 流れしだいで時計勝負、切れ味勝負になる可能性があり、2200mだけに逆転は十分にある。3番手以下は難しいが、キングズレイン、動きの目立ったシルトホルンの評価を上げたい。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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