【ながつきS予想】雨予報の土曜 中山のダート1200mの記録を重視したい

2023年09月22日(金) 18:00

甲乙つけがたい持ちタイム

 豪雨ではなくても、金曜→土曜は雨もようの天候予報。ダート1200mの勝ち時計は「1分09秒台」になる可能性が高い。重賞の常連はいないが、この距離のダートに1分10秒0を突破する持ちタイムのある馬が多数いる。それもみんな判で押したように「1分09秒5-8」なので甲乙つけがたいが、同じ距離でも前半600mが速くなる中山のダート1200mの記録を重視したい。

 パウオレ(父へニーヒューズ)の最高タイムは、ここでは標準に近い1分09秒8(重)だが、デビュー2戦目に良馬場の中山ダート1200mの未勝利戦を「1分10秒7」で7馬身差独走がある。その勝利を筆頭に、4馬身差、3馬身差で中山ダート1200m3戦3勝は抜群のコース適性があるからだろう。

 コース形態が異なるので比較はさして意味がないが、前半を33秒台でムリなく行けるのもパウオレのほかには1、2頭に限られる組み合わせでもある。

 現在の全日本ダート競馬のチャンピオンサイアーは、3年連続してヘニーヒューズ(父ヘネシー)。ヘニーヒューズ産駒は後継種牡馬のモーニン(2012)、アジアエクスプレス(2011)などが大活躍。とくに新種牡馬モーニンは、いきなり勝ち馬24頭が32勝(9月21日終了現在)もして目下2歳ダート戦サイアーランキング1位。新種牡馬総合ランキングでもスワーヴリチャードから差のない2位だ。

 関西馬サンライズアムールが最大の強敵。続くサイクロトロン、アティードの比較では、ジャニュアリーSで対戦して対戦して勝っているアティードに魅力がある。

 種牡馬の産駒の勝利数は、リーディングサイアーとは異なる。これだけ交流レースが増え、ダート重賞体系も変わるのでJRA限定の数字は意味がない。

 アティードを出走させるサウスヴィグラスは、日本の競馬史上空前の産駒5382勝(9月21日現在)を記録する驚異の種牡馬だ。後継馬は限られていたが、全日本のダート重賞の改革に歩調を合わせるように、今春種牡馬登録のあった馬はいきなり8頭に達して驚かせた。

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柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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