2023年10月06日(金) 18:00
この新しいGIIIは、重賞「いちょうS」として行われた2014年を含めて過去9回、GIを6勝もしたグランアレグリアを筆頭に、朝日杯FSのダノンプレミアム、サリオス、ドルチェモアなど、出走馬の中からのちのGI馬(海外を含む)を8頭も送り出している。仕上がりの早さだけでなく、東京のマイルだけに秘める素質が問われる。
したがって、注目の期待馬が快走することが大半。「1番、2番人気馬」がそろって連対しなかったことは一度もない。配当の妙味はなくとも、今年はボンドガール(父ダイワメジャー)か、シュトラウス(父モーリス)から入るのが妥当だろう。
ボンドガールが自身の上がり33秒0で勝った11頭立ての新馬戦は、レース上がりが「11秒2-11秒0-11秒1」。それで差はつかなかった。すでに2着馬から6着までの5頭すべてが勝ち上がっていることは知られるが、その5頭の2戦目以降の全成績は【7-2-1-0】である。ハイレベルを認めるしかない。
ボンドガールの半兄4歳ダノンベルーガ(父ハーツクライ)は、2戦目に共同通信杯を鋭く差し切っている。追っての鋭さは共通している。
対するシュトラウスは、前日に同じD.レーン騎手が騎乗し、押さえたまま3角で先頭に立つと最後まで馬なり。不良馬場で時計は平凡でも9馬身差の独走だった。
ただ、迫力満点のストライドだったが、幼い印象もあった。ここで2連勝したら大変な逸材誕生だが、父モーリスは2戦目にR.ムーア騎手で激しくかかって凡走。母ブルーメンブラット(マイルCS勝ち馬)も、多分に遅咲きだった。今度は控えて進みたいだけに心配もある。
素質がモノをいうレースではあるが、まず崩れる心配がないレースセンスを考えると、軸は牝馬ボンドガールだ。3番手は、陣営は弱気だが素質でゴンバデカーブース(父ブリックスアンドモルタル)。次いでエコロマーズ、レーヴジーニアル。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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