2023年12月15日(金) 18:00
牝馬の多頭数のハンデ戦。中山の1600mだけに枠順も大きく左右する。GIIIに昇格した2015年、いきなり3連単は295万円台の大波乱だった。
それ以前も波乱が多かったが、この時期だからか連対「1、2」着馬はオープン特別当時(2005年までは1800m)も含め、現在22年間も連続して「3〜5歳」馬だけ。旧馬齢表記が使用されていた2000年以前を含めても、6歳馬は2000年にクリスマスツリーが勝って以降、たまに3着に食い込む程度だ。
3連覇がかかるミスニューヨーク(父キングズベスト)はもう6歳の暮れ。さすがに上がり目はないと思えたが、珍しく早めに動いた前走の京成杯AH1600mは1分31秒7で0秒1差の3着。自己最高タイムを1秒1も更新してみせた。勝ったソウルラッシュは続くマイルチャンピオンSをクビ差2着している。最近は馬体重の変動もなく好調をキープし、衰えていない。1週前、2週前の調教では軽快に動き、今週は余力を残すように体調を整える仕上げだった。
キングズベスト(その父Kingmambo)産駒はG1ドバイデューティフリー(当時)を6歳で勝った牝馬sajjhaaサッジャー、日本のエイシンフラッシュ(日本ダービー後12連敗のあと秋の天皇賞制覇)、トーラスジェミニなど、総じてタフ。ミスニューヨークは芝重2戦2勝なので、予報通りの金曜の雨の影響が残るようならさらに条件有利。得意の中山(4勝)で馬券圏内突入が十分にある。
M.デムーロ騎手は知られるように好不調の波が大きく、11月初旬にセラフィックコールで「みやこS」を圧勝したあと先週まで55連敗中だが、ミスニューヨークとのコンビで2連覇中の、このターコイズSで覚醒したい。快走が続くカタカナ表記騎手のレジェンド格のはずである。
相手はもちろん、3歳コナコースト(桜花賞2着)、4歳サーマルウインド(復活した北村宏司騎手)、3歳ソーダズリング(復帰する武豊騎手)など若いグループになる。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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