2024年01月05日(金) 18:00
ハンデ戦の「中山金杯」と「京都金杯」は、いつだって波乱含みの難解なレースだが、今年は変則3日間開催の初日。大地震や大きな事故があったばかり。初登場の短期免許の海外騎手がいて、3日間競馬なので乗り替わりも多い。波乱の公算大と思える。
伏兵評価の5歳馬ボーンディスウェイ(父ハーツクライ)に期待したい。
中山芝は[3-2-1-4]。全4勝中の3勝が2000m。3歳春に挑戦した弥生賞ディープインパクト記念2000mは、のちの菊花賞馬アスクビクターモアが勝った一戦。クビ差2着が日本ダービーを制し、昨年末の有馬記念で復活したドウデュース(父ハーツクライ)。このレースで勝ち馬から0秒1差の3着がボーンディスウェイ(父ハーツクライ)だった。
2歳時に早々と2勝し、3歳時はクラシック路線に挑戦したがもう一歩。しかし、出直した4歳時に2勝を記録してオープン入り。途中で中休みしながら、やがて本物に近づくこの形は、多くのハーツクライ産駒に見られる典型的な成長曲線。
ドイツ産の母ウィンドハックの父は、1993年のジャパンCを14番人気で小差4着に快走したプラティニ(独)。種牡馬となったプラティニは、やがて日本のビッグレースに母の父として登場することになる。
2010年の日本ダービーを7番人気で制したのは持ち込み馬エイシンフラッシュ(母が独産の輸入牝馬)。そのあと4歳時は伸び悩んだが、5歳時の2012年、5番人気の天皇賞(秋)2000mを勝ったエイシンフラッシュの母の父がプラティニだった。
ハーツクライも、プラティニも似たような成長カーブを伝えている可能性がある。チークPを装着して前走一変したボーンディスウェイはまだ格下だが、ハンデ55キロだ。
「京都金杯」の穴馬は立て直してきたメイショウシンタケ(父ワールドエース)。前走はたった0秒3差。京都外回りの1600mで今回は展開ベストになる可能性がある。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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