2024年02月09日(金) 18:00 34
マイル戦のクイーンCは、もう2カ月後に迫った桜花賞に続く路線。しかし、最近10年の出走馬からは、2022年のスターズオンアースなど3頭が桜花賞で3着以内に好走しただけで、必ずしも強くは結びついていない。
ところが、5月のオークスでは2015年のミッキークイーンなど計7頭が3着以内に快走している。同じ東京コースだからか。
オークスとの結びつきの方が強いなら、ここはマイル戦でも、桜花賞だけでなく距離延長に対応できそうな馬にも注目しておきたい。
テリオスサラ(父ロジャーバローズ)は出遅れた前走の中山のフェアリーS1600mは7着(0秒4差)にとどまったが、2走前の赤松賞(東京1600m)では、阪神JFをクビ差2着することになるステレンボッシュと0秒1差の2着に粘り込んでいる。母の父は仏ダービー馬。祖母の父は英ダービー馬。父ロジャーバローズは2019年の日本ダービー馬。1600mより距離延長で良さが生きる可能性がある。
同じロジャーバローズ産駒のサクセスカラーは、母の父が日本でも一段と評価を高めつつあるFrankelフランケル(芝の7Fから約10Fまで14戦14勝)。父ロジャーバローズは2012年の3冠牝馬ジェンティルドンナ(父ディープインパクト)と同じ父を持つイトコ同士なので、血統背景の秘める魅力にあふれた注目馬になる。
クイーンズウォーク(父キズナ)は、朝日杯FSの勝ち馬グレナディアガーズの半妹。アルセナール(父エピファネイア)は、ナミュール、ラヴェルの半妹。サフィラ(父ハーツクライ)は、サリオスの全妹。さらにルージュスエルテ(父ハーツクライ)は、京都新聞杯のレッドジェネシスの4分の3同血の妹など、今年のクイーンCは例年以上の注目レースとなった。
柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。