2024年02月23日(金) 18:00
阪神の仁川Sは雨上がりのダートとあって、ハイペースにでもならない限り先行馬有利になる。ただ、人気の牝馬アイコンテーラーの57キロ(牡馬なら59キロに相当)を別にすると、ほとんどの馬が同じようなハンデ。55-56キロの馬が10頭もいる能力差のない組み合わせで、時計の速くなりそうな馬場コンディション。外から行くアイコンテーラーを目標に、意外とみんな早く動きそうな展開になる可能性がある。
オーロイプラータ(父リアルインパクト)は、芝で全6勝(GII3勝)したシャケトラ(父マンハッタンカフェ)と血統構成がよく似たイトコ。新馬の芝1800mで大敗したのであの後はダート専門だが、巨漢馬でもスピードがないわけではない。
2〜3走前は上がり36秒台で猛然と伸び、時計勝負になった前走は上がり35秒3で鋭く突っ込んでいる。追い込み一手の脚質は時計勝負のダート向きではないが、この馬は軽いダートで切れ味が生きてくる。 前走の東海Sは最初の1コーナーから一番外に回った。3〜4コーナーも大外を回っての追い上げ。最後の直線も一番外からの強襲だった。不器用そうなので仕方がないが、あまりにもコースロスが大きすぎた。それでいながら、先週のフェブラリーSをあざやかに勝ったペプチドナイルをゴール寸前に躱しての5着だった。全4勝中の3勝が阪神のダート1800-2000mなので、少しでも流れが向くならチャンスがあるはずだ。A.ルメートル騎手も今回は2回目になる。
深夜に行われる超高額賞金の「サウジC」には、日本馬が4頭も挑戦する。1-2頭だと応援馬券も重なり、日本馬は人気になりすぎるが、4頭なら人気は分散する。 今年はダートの質が変わったと伝えられている。人気の中心は先行タイプだが、差し馬の台頭がありえる。ウシュバテソーロ(父オルフェーヴル)から買いたい。2走前のアメリカ遠征では0秒5差の5着止まりだが、昨春のドバイワールドCを快勝しているように、ステイゴールド系の産駒は、ステイゴールドと同様に海外のレースで真価発揮がある。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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