2024年03月29日(金) 18:00
金曜日の昼までの大雨がどの程度馬場コンディションに影響するか難しい。さすがに良馬場はありえず、発表以上にタフな芝の可能性もある。
人気の中心でも5歳パラレルヴィジョン(父キズナ)に期待したい。前走、初めて芝1600mに出走すると、楽々と好位を追走し、直線は狭くなったインをこじ開けるように抜け出して1分32秒3(58秒0-34秒3)、それまでの芝3勝は2000mだったので、隠されていたスピード能力がマイル戦で一気に開花した印象だった。
今回も同じ中山の1600m。ハンデ戦ながら据え置きの同じ57キロ。有利なインの偶数枠2番を引いた。馬場コンディションさえクリアすれば、連勝の可能性十分だろう。
ダートでも勝っている。芝2000mではデビュー2戦目に1分58秒0(上がり33秒5)で楽勝している。少々の条件変化は気にしないはずだが、パワーを備えるわりに綺麗なフットワークなので、渋馬場巧者ではない危険はある。
目下総合種牡馬1位のキズナ産駒は、ほぼオールマイティ。母の父マクフィ(その父ドバウィ)産駒も万能型で、先週のマーチSダート1800mをヴァルツァーシャルが一気に差し切っているが、どちらかといえばスピード系。マイル適性を伝えている。パラレルヴィジョンはこれからもっと上昇するはずだ。
馬場の回復が微妙なので相手は絞りにくいが、迫力あふれる絶好の動きを見せた伏兵グランデマーレ(父ロードカナロア)は、前走が初のオープンクラスでの勝利だった。7歳馬だが目下絶好調に近い。1400mより1600mの方が合う。軌道に乗ったディオ(父リオンディーズ)、格上がりでも素晴らしい動きを見せたアスクコンナモンダ(父ダイワメジャー)が相手本線。
穴馬は、2022年の朝日杯FSを制したあと二ケタ着順7回を含めて8戦全敗のドルチェモア(父ルーラーシップ)が、テン乗りのベテラン内田博幸騎手の叱咤に反応し、突然の復活もあるのではと考えていたが、この枠順だけに少額にする。
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柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。
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