2024年03月30日(土) 12:00
大阪杯でGI初勝利を飾った馬は、GI昇格後7年で4頭を数えるが、それらに共通するのが阪神芝2000米での勝利があることだ。さらにつけ加えれば、ここ3年はGI未勝利馬が人気のGI馬を破っていて波乱を生んでいる。1番人気は、キタサンブラック、スワーヴリチャードが初期の頃に勝ってはいたが、その後の5年はずっと敗れてきた。その中でも圧倒的な人気を背負って敗れた2頭がどうであったかを振り返ってみた。
まず2021年、無敗の三冠馬でジャパンC2着の当時4歳馬コントレイルだが、1.8倍の支持だったが3着だった。馬場は重で、これが敗因で、中団から早目に外に出して動いていったが最後は脚が止まってしまった。ここで勝ったのが4歳牝馬のレイパパレで、前走チャレンジCを勝ってここに直行し、逃げ切って4馬身差をつけ、6戦全勝をマークしている。
もう1頭はその翌年の4歳馬エフフォーリアで、皐月賞、天皇賞(秋)、有馬記念と勝って日本ダービーが2着で7戦6勝で年度代表馬になっていた。それ以来3ヶ月ぶりの実戦だったがこの実績から1.5倍の圧倒的人気だった。ところがまさかの9着。中団から3コーナーでゴーサインを出したがいつもの力強い末脚がみられずこの大敗に終わっていた。初めての関西遠征で、金曜、土曜と乗り運動がかなわず、当日はリズムよく走れず重苦しい動きだったと関係者は語っていた。
同馬を含めて関東馬の勝ちがこれまで無いことも、ちょっと気になるところだ。これは、阪神内回りの2000米というコースの特徴に起因していて、その経験が有るか無いかによるところが大きい。3角すぎのラスト4ハロン付近からペースアップするので、先行力、その脚を持続する力がもとめられる。どのポジションを取れるかも大きい。過去7回で関西馬が7勝13連対に対し、関東馬が0勝2着1回のみというのも、コース経験の差ではないかと思う。この壁はいつかは破られると思うが、今のところ重要なポイントになっている。
今年の顔振れの中では、阪神の全く同じコースのチャレンジCを好タイムで勝っている4歳馬ベラジオオペラを狙いたい。日本ダービーはタスティエーラと同タイムの4着だったが、年長馬を一蹴したチャレンジCでは、正攻法の自力勝負で機動力のあるところを発揮していた。前走の京都記念2着は、最後まで伸びていたが、距離が長かったと考えている。
同世代の日本ダービー馬タスティエーラと皐月賞馬ソールオリエンスのクラシック馬は、初めての阪神がカギだが、3戦ぶりに横山武史騎手とのコンビを組むソールオリエンスを上位に取り上げたい。5歳馬の中では、前走ベラジオオペラを破ったプラダリアを。手応えよく伸びてせり合いを制して勝った京都記念から、これもスピードの持続が利く馬とみた。
そして前走重賞初勝利のエピファニーを。阪神の2000米ではいい走りができている。
「待ちわびて 咲かせたGI 花みごと」
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長岡一也
ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。
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