【NHKマイルC】ジャンタルマンタルが3歳マイル王へ 皐月賞激走から中2週での勝利

2024年05月06日(月) 18:00

アスコリピチェーノの精神力も光った

重賞レース回顧

NHKマイルCを制したジャンタルマンタル(撮影:下野雄規)

 大きく明暗の分かれるシーンはあったが、わずかの差で2番人気にとどまった牡馬ジャンタルマンタル(父パレスマリス)の圧勝だった。

 皐月賞を激走したあとの中2週。「疲れはない」と強気だった陣営にも本当は否定できない不安はあった。「返し馬で少ししんどいと感じる部分はあった(川田将雅騎手)」。

 しかし、絶好のスタートから前後半「46秒3-46秒1」=1分32秒4(上がり34秒1)の、決して厳しくはないペース(前半1000m通過58秒3)にスムーズに乗ったジャンタルマンタルには、道中の不利もロスもまったくなかった。

 川田騎手は、ベストの距離と思える1600mなら、「日本で一番強いマイルの馬になれる可能性がある」と最大級の賛辞を贈っている。必ずしもベストとはいえないスケジュールを克服し、これだけのレースができたことに対し、ジャンタルマンタルの未来に向けた何よりの賞賛だろう。

 比較的楽なペースだったとはいえ、後半3ハロンは「11秒4–11秒2–11秒5」=34秒1。これはレースの前半3ハロン「34秒3」より速く、抜け出したジャンタルマンタル自身の上がりは33秒9。目一杯のマイル戦ではなかったことにも通じる数字だ。

 一方、2馬身半差の2着だった1番人気の牝馬アスコリピチェーノ(父ダイワメジャー)も、・・・

続きはプレミアムサービス
登録でご覧になれます。

登録済みの方はこちらからログイン

バックナンバーを見る

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

柏木集保

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

関連情報

新着コラム

コラムを探す