【ユーザー質問】「少頭数は詰まりやすいし、多頭数は作戦通りにならない」それぞれに感じる“競馬の難しさ”を解説

2024年05月21日(火) 18:02

ミルコレビュー

▲ミルコ騎手に競馬での作戦について質問!(撮影:桂伸也)

今回はレースに関する質問についてお届け!ベテランのミルコ騎手でも、やはり競馬は難しいそうで「簡単だったら馬券で暮らせちゃうよ(笑)」と語ります。

進路取りに関して「少頭数はチェスみたい」と話すように、5頭立てでも詰まる可能性は十分だそう。ファンが知らない騎手の“作戦”と、ミルコ騎手ならではの“馬”に対する考え方に迫ります!

(取材・構成=森カオル)

Q「少頭数のレースと多頭数のレースがありますが、作戦面で意識する部分は違いますか?」(TAIさん)

ミルコ 違いますね。それぞれに難しいところがあって、たとえば頭数が少ないレースでポケットなんかに入れてしまったら、大事なところで動けずに出られなくなってしまう。有力馬であればなおさらで、みんなにマークされて動けなくなるね。

──なるほど。昔、あるジョッキーに「5頭立てでも詰まるときは詰まる」と聞いたことがあります。

ミルコ そうでしょ? 本当にその通りで、5頭立てくらいになると、むしろ詰まることが多いと思うよ。その馬が有力馬だったら、当然ほかの4頭はその馬をマークする。そうしたら、最後の最後まで動けないで終わるケースもある。頭数が少ないと、思った通りにマークできちゃうからね。

──逆に、多頭数は周りの動きが読みづらい反面、全体としては動きがありますもんね。

ミルコ そうです。みんな外に行ったり内に行ったりするから、それに合わせて進路を探せます。内にいても、多頭数のほうが外に出しやすいね。少頭数のレースといえば、4月の中山で乗ったシランケドは、思っていた以上にスタートを出て、逆パターンになったけど。

──ああ、いつも後方から行っていたシランケドで逃げて、クビ差の2着だったレースですね。

ミルコ スタートは速くない馬だと思っていたから、道中は包まれないように…と思っていたんだけど、・・・

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ミルコ・デムーロ

1979年1月11日、イタリア生まれ。弟のクリスチャン・デムーロはイタリアのジョッキー。1997年から4年連続でイタリアリーディング。1999年に初来日。2003年、ネオユニヴァースの皐月賞でJRAGI初制覇。続くダービーも制し、外国人ジョッキー初の東京優駿制覇。2015年3月1日付けでJRAジョッキーに。

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