2024年06月10日(月) 18:00 20
エプソムCを制したレーベンスティール(撮影:下野雄規)
立て直しに成功し、1番人気に支持された4歳牡馬レーベンスティール(父リアルスティール)の、着差や時計が示す以上の圧勝だった。
パドックでは、今回も失速した新潟大賞典と同じようにイレ込みに近い状態になるシーンもなくはなかったが、レースでは気負う場面はなく、正攻法の好位追走から楽々と抜け出して自己最高の1800m「1分44秒7」。レースレコード1分45秒1を更新した。
最初の1ハロン12秒8以外、残る8ハロンはすべて11秒台(11秒1-11秒8)の高速レースだった。最初の12秒8をカットすると、残りの1600mは「1分31秒9」。これを59キロで楽々と乗り切ったレーベンスティールは、秋の中距離路線(1800-2000m)の主役の1頭になるのではないかと思えた。主に体調面で不本意だった前2戦(香港ヴァーズ、新潟大賞典)を別にすると【4-2-1-0】。底を見せていない。上昇の強みがある。
1981年のエリザベス女王杯2着馬タケノダイヤ(父テスコボーイ)が代表馬になるファミリーは必ずしも著名ではないが、レーベンスティールの強みは、・・・
柏木集保
1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。